第44回 『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』 200%肯定派と0%肯定派が語り合うネタバレトーク & 文豪メッセンジャー感動秘話
※『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』のネタバレ前提で話します。未見の方はご注意ください。
※後半かなりノイズが入ってしまい聞き苦しくなってます。ごめんなさい
[00:00] ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー(以下GotG)を観て来た
- 公開されたのでさっそくピコキャス
- 北米では8月1日公開。イダテンは2回目を観てきたところ
- 日本では9月13日公開。みやおかは初日に観てきたばかり
- 前回イダテンが3回もプッシュしてたので期待してしまった
- そのせいでハードルが上げられてしまって微妙だった
- 前回は寝てたから
- やっぱり寝ぼけて繰り返してたのか
- 最近のアメコミ原作系はみんな2時間超えで長い
- ドーナツ屋でたとえると
- 近くに出来たシャレオツドーナツ屋が1個3ドルもする
- その向かいの鉄格子が張り巡らされたドーナツ屋はドーナツホールズ24個とドーナツ3個で4ドル
- 鉄格子のある店ってDeadIslandの店ってイメージある
- まあGotGがオシャレドーナツ屋ってわけじゃないけど
- イダテンが好きな監督
- 初期のタランティーノ、ロバート・ロドリゲス、ガイ・リッチー
- GotG監督のジェームズ・ガンはその系譜を感じる
- 若さとまとめる力が同居してる
- 俺の考えてること面白いでしょ、っていう押し付けが好き
- 面白さって細かいネタ?
- マーベルのヒーロー物
- アクション演出
- 何の工夫もなくて全然良くない
- タランティーノだったらもっと気の利いた銃の撃ち方とかするじゃない
- すごいボロクソ言ってる
- 世間的に絶賛ムードだからほんとに面白かったの?と聞きたい
[20:40] 監督が変えたもの
- 音楽
- ウォークマンを中心にして脚本を書き換えた
- ああいう懐メロをフィーチャーした映画ってザラにあるじゃない
- 違うんだよ
- ただ懐メロを繋ぐんじゃない
- タランティーノのジャッキー・ブラウンとか
- 主人公の心情に合わせてその曲を流す手法
- それが普通じゃん
- 違うんだよ
- 今回はお母さんがくれたテープを流すってのがいいなって思った
- 主人公は地球から拉致されて、お母さんの手を取れなくて、プレゼントも開けられないまま
- そこでお母さんから貰ったAwesome mix vol.1が心情とマッチする
- 分かるけど、そこまで効いてるかなぁ
- イダテン的には父親が聴いていたFENのラジオ放送がいつも生活の中にあった
- 時代時代のヒット曲が生活の記憶に組み込まれる
- そうした体験のオーバーラップが強かった
- 最後にプレゼントをついに開けることができて、そこにはvol.2
- この映画ってのはテープが中心なんだよというメッセージ
- いや、単に続編作りますよ宣言じゃん
- どうせvol.2だろって思ってたらやっぱりそうでびっくりした
- そうした続編ありきのネタの埋め込みが散りばめられててうんざり感と消化不良感が強かった
- イダテン的にはそれがマイナスに作用しない。アメリカに毒された?
- そこでお母さんから貰ったAwesome mix vol.1が心情とマッチする
- アメリカのエンターテインメント
- ドラマの続編問題と、アメコミのキャラクターを受け継ぐのは別問題
- アメコミと時代劇
- 子供時代に見た時代劇はどれも同じに見えた
- 同じ役を誰が演じるかで変わってくる
- 誰に焦点を当てるか、どういう解釈で描くか
- スパイダーマンキモい問題
- GotGも出てくるのはアライグマだし、木だし、美女は肌が緑
- でも見ているうちに美女に見えてくる
- それはむしろ、美女が単に緑に塗ってるだけだから。そういうところでも工夫が無いなと感じてしまった
- ハルクだったら緑な上に超絶ムキムキでしょ。今回の岩石キャラは全てにおいて負けてる
- タトゥーがすごいんだって
- 主人公も劣化アイアンマンじゃない
- 象徴的だったマスク
- アイアンマンだったらちゃんと物質的に描いていたマスクだけど、今回はホログラム的に描かれる
- イダテン長男的には大絶賛
- 役者を撮ってその上にCG被せてますよ、っていうのをもはや隠すこともしなくなった描写に見えたのが象徴的
- 冒頭のマスク装着シーンで感じたことが全編に渡って意識させられてしまう
- つまり、アクションシーンではセット内で演技している役者にゴテゴテとCGを加えてる狭苦しさを感じる
- 街中での三つ巴の戦闘シーンも全然面白くない
- 街が薄っぺらいし、現実の街で撮ればまだ面白いはず
- アイアンマンだったらちゃんと物質的に描いていたマスクだけど、今回はホログラム的に描かれる
- イダテン三男は号泣
- アクションの弱さ
- CG前提で作ってる故の狭苦しさ
- アイデア感も少ない
- ホラー映画だったら面白い殺し方を発明するのが前提
- 背景の薄っぺらさはアニメ的なのでは?
- とにかく狭い
- 街も狭いし、刑務所も狭いし、戦艦も狭い
- 地球でいいじゃん
- 宇宙が舞台なのに宇宙的じゃない
- 毎度観たことあるようなクライマックス
- キャラ分けも弱い
- 日本人の映画鑑賞回数
- 全人口で平均すると年に1本ちょいというレベル
- 年に1本だけというならこれだけでもいいのかも
- それだったらヒックとドラゴン2のほうがいい
- ガーヒー
- 何度もタイトルをガーディアンズ・オブ・ザ……ヒーローズと言ってしまうのは、ガーディアンヒーローズのせい
- ゲーマーだったら間違えて当然
- やったことないでしょ?
- ピコキャスで何度か話題にしてる
- 笑いどころ
- 日本じゃ全然笑ってる人居なかった
- 最後のラスボス対決のシーンでも?
- そこはさすがに笑うけど、細かいネタは全然笑い無しだった
- 語学ジョークは訳しようが無い問題
- 訳されてないから笑いようもない
- 他の種族が同じ慣用句を共有してないジョーク
- 首を切る、以外にもいくつかいろいろ
- 訳されててもあんまりピンと来ない気がした
- そういう語学ジョークを差し引くと、残るのはアクションとアライグマかわいい
- アライグマの扱い
- アメリカだとカワイイ以前に害獣
- キャンプやゴミ捨て場を荒らされる
- 日本ならラスカル
- 日本映画だったら絶対に洗っちゃうギャグを入れるはず
- アライグマかわいい、って前提の文脈で見ちゃうと、ネズミとか言われて実は傷ついてるってのもちょっと理解がズレる
- アメリカだとカワイイ以前に害獣
- オフビートのギャグの積み重ねで生まれるグルーヴ
- 全体の流れに乗るためには意外と多くのコンテキストの知識が必要かも
- タランティーノもアクション映画という括りで見るものじゃない
- GotGもアクション的に見ちゃうと肩透かし感が大きい気がする
- 特に戦闘アクション部分では、Bioshock: Infiniteで言われていた「戦闘シーンはミュージカル」という割り切りを思い出した
- 宇宙戦闘機での空中チェイスシーンとか伝統芸すぎてほんと要らないよなって思ってしまった
- 全然面白くないしやる必要無いじゃない
- でも多分マーケティング側の要請で入れる要素にリストされてる気がする
- だから意味のない伝統芸も、体当たりで倒せばOKという描写にしたのは全体を形成するオフビート感の一つなんだろうなって思った
- 戦艦との戦闘も普通に正面から総力戦で、もっと面白いことやってくれよと感じた
- アライグマの発明で戦艦をコマみたいに回すとか
- でも、そこまでやっちゃうと売れない
- まあ総合すると全然楽しめなかった
- 悪役の描き方
- 最近の映画だと必ず内省的な悪役心理も描かれ、むしろそっちが主人公だったりする
- GotGだとそこを切り捨てて何の背景も無い
- それがいい
- 現代的なウジウジした悪役より分かりやすくていいんだけど、でもその割にあんまりグッとこなかった
- 最近一番良かった悪役はダイ・ハード/ラスト・デイ(ダイ・ハード5)
- Rotten Tomatoesで批評家スコア14点の駄目映画だけど、悪役描写が一昔前っぽいのが良かった
- 分かりやすいロシアの悪役で何の躊躇いもなく殺せてめでたしというのは、今どきあまり見られないので貴重
- GotGの悪役はまだ上にボスが居て、こいつを倒しても解決しないみたいなところがスカッとしない
[1:10:55] 肯定意見
- めぐみさんには好評
- パシフィック・リムに比べてバランスがいい
- 描き方が全部浅くて分かりやすさを全面に押し出してる
- 緑のヒロインが何気にメガネ君キャラ(解説役)
- 綺麗に整理されて薬箱にピースがはまってる感じ
- みやおか的には解決しない映画のほうが余韻があって好き
- ミストは観たんだっけ?
- もうピコキャスで言及されるの5回位な気がするけどまだ観てない
- ToDoリストに入れとくわ
- 仮面ライダー電王みたいにキャラの掛け合いが楽しい
- 最後きっちりとオチをつけたのが久々な感じ
- スターロードの名前の由来
- お母さんの手紙に親愛なるスターロードへと書かれてて、主人公が子供の頃に母親から呼ばれていた名前だと分かる
- 大切な名前だから一生懸命名乗ってるのに、みんな覚えてくれない
- そうやって茶化されるけど、地球への憧憬とお母さんへの想いが根底にある
- 冒頭に提示される「手を握ること、カセットテープ、スターロード」という3つの要素がきちんと最後で畳まれる
- ちょっと意識が薄れてたので、中盤でもう一回くらい主人公の口から言ってほしかった
[1:25:04] 眠くなってきたのでGotGまとめ
- GotGは面白かった
- 内訳
- イダテン:200%面白かった
- みやおか:0%面白かった
- 足して2で割れば100点満点
- まあイダテンさんがどう思ったかはともかく、三男が泣くほどの映画に出会ったというのがいいことだなと感動した
- 内訳
[1:29:12] めぐみさんにDisられ始めたのでゲーム話
- キム・カーダシアン進捗
- 1位になった
- で?
- 1位というのが何を意味してるのか分からない
- Destiny
- 最近全然情報を追えてない
- 買ってもやらないし
- だから映画の話ばっかりだよね
- 2時間捻出すればいろいろ語れる
- 時間対効果がゲームと映画では段違い
[1:38:02] 文豪メッセンジャー
- 一方、みやおかが書いた文豪メッセンジャーというアプリが今月初めにけっこうバズった
http://t.co/PHV0NTZcw8 青空文庫の小説をLINE風にして、著者とトークしてるような気分のビューワーを書いた pic.twitter.com/w53MfRNfOk
— みやおか (@miyaoka) 2014, 9月 2- http://msgr-novel.herokuapp.com
- LINE風の見た目とインターフェースで読める青空文庫ビューワー
- GIGAZINE入りもした
- 解像度問題
- 前回作ったおにぎりのやつ(第43回 もし高校野球の女子マネージャーが米を1?買い付けたら)はPC前提で2カラムで作ってたけど、イダテンさん含めて半数以上がスマホでのアクセスで操作しづらい1カラムになってたのが反省点
- なのでちゃんとスマホ前提のレイアウトで作らないとなと思って今回は作った
- 結果として、ユーザーの7割は横幅320-360pxのスマホ解像度での閲覧だったのでちゃんと対応出来て良かった
- バズらせ方の経緯に依るけど、PCで見る人が2割くらいしか居なくてほんと少ない
- そもそものきっかけ
- メジャー
- リーチした層
- ピコキャスもそうだけどいつも自分自身や身内界隈だけに伝われば良い意識なので、ほんとに全然知らないクラスタにまでリーチしたのがすごいなって思った
- 褒めてくれる人が多いのがびっくりした。ホメ率95%くらい
- あんだけRTされてるのに批判がほとんど無いのも珍しい
- イダテンさんはiHopネタでブログにお叱りのメールを頂いたりしてるし
- 第13回 下がり続けるインターネットの信頼度
- めぐみさんは半年以上ダマされてた
- 批判が嬉しいという体験
- 会話だけ抜き出せばいいや、というのはまともに本を読んでる人からは出てこないlazyなエンジニア的発想
- ごくたまにあった批判が、こういうのは文豪に失礼だとか、こいつは何も分かってない、とか
- 確かに自分は本を読まない故の邪道な手法だから、そうなんだよ!って思えて嬉しかった
- いつも批判ばかりされてるから、批判を貰って安心するという悲しい習性かもしれない
- 批判してた人の肩書きが文芸部って書いてあって、あ、文芸部の人が怒ってくれてる、やっぱちゃんと本読まないとだめだなって思った
- ネタと実用の間で
- 前回からの反省点
- もし米はゲームっぽくしたので、自分の作ったもので無駄に他人の時間が拘束されるものになったというのが良くないところだなと思った
- その点、文豪メッセンジャーは名作が読めるから素晴らしい
- ゲームの本質的な課題
- 映画に比べて時間対効果が薄いのと、いたずらに時間を拘束するevilさ
- The Sims 2廃人だったみやおかのことを制作に携わった人に伝えたら「アイムソーリー」と言われた
- 40時間ぶっ続けでやってたからあと5時間位やってたら多分ネットカフェで死ぬ人みたいに命を落としてた
- ゲームは命を奪う
- テレビから取材も
- えらくバズったのでインタビューさせて欲しいとメールが来たが、その後特に音沙汰はない