第19回 いつかみた夢は叶うのか?E3にみるビデオゲームの終わりと始まり
第18回の続きです。
- 登場人物
- イダテン
- みやおか
- いっさくさん(スペシャルゲスト:アート部長)
- めぐみさん(イダテン奥さん)
E3話
- "Division"おもしろいの?
- なんというか「そうですね」としかいえない
- AAAタイトルはもう新しい発明がいちいちある感じじゃない
- 総合的・複合的にいろいろありすぎて一言でどうとは言えない
- 昔国産メーカーがやりたかったけど妥協して出してた内容を海外メーカーが完成/補完してきてる印象
- "Titanfall"が"Lost Planet"っぽい
- "The Last of Us"のNPCもアイデア自体は昔からある
- 本格的にNPCとの疑似Co-Opをやり始めたのはバイオハザード5以降
- それを"Bioshock:Infinite"のエリザベスと"The Last of Us"のエリーがそれぞれ違うやり方で完成させようとしているようにみえる
昔夢みたゲームが実現してきてる
-
- なんでもできるRPGとしてのTESシリーズ
- サバイバルに重点を置いたポストアポカリプスものとしての"State of Decay"
- ゾンビを殺すことよりも、コミュニティを築いたりするほうに重点が置かれている
- ちょっと前までは「ゾンビいたら殺す方が作るの簡単で楽しいじゃん」に反論できなかった
- 表情がより重要になりそうな予感
- 今世代だとアドベンチャーゲームの"L.A. Noire"どまり
- ストーリーをちゃんと語ろうと思うと情緒の表現がさらに大切になる
- "The Last of Us"もやや近い
- 女の子を守りたいと思わなかったらゲームにならない
- これからはそういった情緒的な部分と向き合わないと作っていけない気がする
- エリザベスもエリーも基本的に感情はムービーシーンの中でしか発露されない
- それがゲームデザインとの齟齬をうんでる(参考:第17回 夢と不満が交錯する『バイオショック インフィニット』 変わらない結論と終わり無きぐだぐだトーク - @IDA_10 x @miyaokaのピコピコキャスト)
- キャラクターがグラフィックがリアルになればなるほど、そぐわない行動が悪目立ちする
- ゲームデザインの不気味の谷
- 表現の上がる次世代機では、感情をどうゲームに落とすのか落とさないのか、きちんと向き合っていかないといけないんだろうなと思う
- 映画との違い
- 映画は観てる人の体験に合一性があって制作者の意図どおりにドラマを描ける
- ビデオゲームはユーザーごとに好きに操作できるから齟齬が生じる
- 技術力や表現力があがっても直接的には解決しないのでは?
- State of Decayの場合はコミュニティをつくるという意味では同じ体験をするけど、それがどう表現と絡むのか?
- 今世代のビデオゲームAIに欠けてるもの
- MODに感じる可能性
- プレイヤーがやりたいことを随時足していける体制
- 体温、食事、尿意など、やりたいけど意味ないことをどんどん足して行ければいずれはプレイヤーの夢のゲームができあがるんじゃないか
- プレイヤーがやりたいことを随時足していける体制
あえて欧米と日本のゲームの違い
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- 大きな主語はよくないが、限られたリソースで現実のおもしろエレメントを突き詰めてゲームに落とすのが日本のゲームの得意とするところ
- 欧米だと、何かに特化するんじゃなく、そのおもしろエレメント「も」できるシミュレータをつくる傾向
- 昔からそこを目指しているのでより日本と海外の違いが大きくなっていくのが楽しみ
新たな挑戦がこれまでの蓄積をリセットする
ぼくの考えたゲーム内ドラマ
- プライベートライアンのアパムが弾をもってきてくれるシューターをやりたい
- 「弾もってこい」っていうともってくる
- アパム側?
- エリザベスは弾がなくなったら簡単に投げてくれるけど、もっと弾をもってくるまでのドラマにフォーカスしてるやつ
- 間に合わなくてこっちが死んだりするんだ
- エリザベスは、彼女のストーリーと戦闘で弾を投げてくれることにあまり関係がない
- 他にストーリーとかなくていいから、直接戦えないけど何とか役に立とうとして弾を持ってくるキャラがドラマを発生させてくれたらおもしろそう
あらかじめ特定の主人公が決められていないゲームプレイ
- 個人的な思い入れのキャラを操作していく
- 唯一の主人公じゃないので生き返らずにロストすることで自然とドラマは生まれる
- けどやる気無くす
- 一つのキャラだけに積み重ねていかないゲーム
- 競馬のゲームが好きなのも世代交代していくところ。
- 馬は人間に比べてサイクルが短く、5年すれば血を引き継いだ次の子供世代が出てくるのでゲーム的にも遊びやすい
- 特定の主人公がいないのも良い
- ウィザードリィしかり
- Simsしかり
- 競馬のゲームが好きなのも世代交代していくところ。
- みやおかさんのSims2のおもいで
- Simsって死ぬの?
- 死ぬ。老衰とか餓死とか焼死とか。MODもツールもない時代にそれでドラクエ2のオープニングつくった
- そうとうやってたよね、8時間連続だっけ?
- いや40時間
- 韓国ではそれで人が死んでる
- 当時、仲間内で定点カメラでみやおかさんがゲームしてる姿を配信してた
- あまりにも動かないので壊れてるかとおもった
- ゲームやってるとお腹も空かないからトイレも半日に1回で良い
- ドラクエ3は自由なプレイ?
- ただの村人からスタートするRPG
- 『太閤立志伝』だ!
- ゲーム語りpodcastの『ゲームモゴモゴ』で最近の『太閤立志伝』で「戦国合コン」できる話が面白かった
- 光栄のゲームはソーシャルカードゲームのずっと昔から姫や武将などグラフィカルなコレクト要素に力を入れていた
- たしか初代信長の野望(MSX版)は大名しか出てこなくてまだ武将も出てこない世界なんだけど、政略結婚すると姫の顔グラフィック(そのときにしか表示されないのにちゃんと何パターンもある)が出るのがちょっと楽しみだった覚えがある
- シミュレーションゲームだけどその頃からパラメータとは別要素の顔グラを重要なものとして取り扱っていたことに感心する
- 競馬のゲームも馬主や騎手、牧場関係者の顔グラやセリフによって人間関係に価値をもたせていた
- きっと今もどっかの会社が着々と歴史上の人物をシミュレートを進めていていつか『ドリフターズ』みたいなゲームがでる
文化的なギャップ
- 欧米の英語圏からすると日本の一般的な表現のお約束が通用しない話
- 再び欧米と日本のビデオゲームにおけるギャップ
- 『サクラ大戦』もシミュレーションRPGとギャルゲーの融合はすごい面白いと思う
- だけど、日本の表現のお約束とターン制RPGのお約束を理解してる人じゃないと楽しめない
- グラフィックが洋風でリアルタイムで操作するWoWやLoLが基本の欧米では万人向けじゃない
- 『ガンパレードマーチ』は登場人物たちが自立行動していて何度遊んでも違う結果になるところがすごい面白い
- 日本では追従するゲームがでてこなかったけど、密かにものすごい感銘を受けている海外のスタジオが今世代次世代で完成させてきそう
- そういうのが日本から出てきて欲しい
- ガンパレって海外で出てんの?
- あるかもしれないけど決してメジャーではない
- *でてませんでした
- リアルタイムじゃないゲームがそもそもメジャーにならない
- 多くの人が遊ぶゲームとなると、ひろい意味でのアクションゲームな印象
- Last of Usの開発者がICOから影響を受けてることを明言してる(Naughty Dog: 『Ico』の存在がゲームの開発に影響を与えた | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト)
- ゼルダもそう
- その国の人においては名作でも、超メジャータイトル以外はなかなか他文化に伝わらない
- アメリカでちょう人気の"Game of Thrones"も"The Walking Dead"も日本でちょう人気って聞いたことない
- "The Walking Dead"のビデオゲームは2012年のVideo Game Awardを受賞してるけどみやおかさんも知らない
- 世界的には文化を超えてない名作がたくさん眠ってる
- 日本にもローカルで留まった「隠れた名作」がたくさん眠ってるはず
- それらのゲームでは部分的にしか実現できなかったアイデアを今世代・次世代機のマシンパワーで作ればすごいものがあるはず
- そういうのに20億くらいだしてくれる会社があればいいなあ
- 『ボクサーズ・ロード』やりたいなあ
- みやおかさんはちょうやりこんでる
- 250戦250KOとか
- リカルド・マルチネスや!
- シミュレータにすることでいいのもあればダメになるのもあるだろうけど
積み上げていくゲーム開発と、あえて壊したB:I
- 研究開発ってどれくらいやってんの?
- 再び"Bioshock:Infinite"
- その点、"The Last of Us"はちゃんと積み上げてる感がある
- 普通に0からつくったら3年かかっても完成しなそう
- Naughty DogがSCEから支援を受けて積み上げてきたものが集結した最高峰の表現ができてる
- サウンドまわりの表現もすごい
- 普通のスタジオではなかなか手がまわらない
- デザイナーたちがUnchartedで蓄えた経験がいきたレベルデザイン
- 正直BIはレベルデザインひどいとこが結構ある
- 開発元の前作とあまりにも違うのでデザイナーたちがリニアなデザインの経験不足というのもある気がする
トップに追いつくのか、違う道を行くのか
- 今世代機の開発が複雑になってるのでより経験が重要になってる
- ようするに簡単に追いつけない問題
- "Call of Duty:Ghost"も「すごいけどさー」って感じ
- 「犬が重要なんですよ」とか言われてもすごい古くさく感じる
- でも何が新しいのかって言われるし言わざるを得ないんだろうな、と
- 水とか潜ってたけど……
- "Battle Field4"もすごい
- ものすごい巨大なビルがリアルタイムで崩れてすごい
- トランスフォーマーみたいに映像にありがたみがある
- お祭り感がある
- 映画だと見たことない映像がうれしい。ゲームでも見たことないものがうれしいでしょ?
- ゲームで見たことない感じだと「どう操作すんだろうめんどくさいなー」と思ってしまう
- ゲームだと見たことあるほうが安心する