第45回 4ヶ月ぶりの季刊ピコキャス便り。ベイマックス、Boyhood、FF13の話など
※『ファイナルファンタジーXIII』『幼年期の終り』のネタバレ前提で話します。未見の方はご注意ください。
[01:30] ひさびさ
[07:22] 『Big Hero 6』(邦題:ベイマックス)
- 何回観た?
- イダテン:2回
- めぐみさん:3回
- みやおか:0回
- なんで観てないの?!
- 前回のガーディアンズ・オブ・ザ・ギャラクシー後遺症で、マーベルはもういいかなー…って
- 作品同士がリンクするマーベル作品を本当に楽しむためには全部追っかけないといけないじゃない
- ていうか、それよりもみやおかが絶賛してたシュガー・ラッシュのスタジオ最新作という文脈でしょ
- そっかー、でもヒーロー物ってのもそんなに求めてないし
- 日本では感動作として売られてたじゃん
- でもネットの感想だとやっぱちゃんとヒーロー物でした、って…
- 出た!出た出た!メタスコア至上主義者!
- ネットの情報、さいきん全然当てにならないから、観るしか無いんだよ
- 求めてるもの(みやおか)
- 映画でエンタメを見たいわけじゃない
- ゲームでもエンタメを求めてるわけじゃない
- 知らない視点とか、文化とかかなあ
- ベイマックスで良かったのは文化(めぐみさん)
- 話自体はFrozenみたいに凝ってないけど、3回も観たのは描かれる文化が良かったから
- キャラクターの生活描写などは無いのにすごく説得力がある
- 自販機とか路地裏とか、背景アートの作り込みで伝えてくる
- 『The Last of Us』の回でも話したように、しっかり作られた背景美術のおかげでその中で生きるキャラクターってのがすごく実感できる
- そうそうそうそう!そういう感じ!
- じゃあもう観たと言っても過言ではないね
- アーティストの人たちの感想が印象的(イダテン)
- ストーリーについては全然触れず、とにかくbeautifulって感想が多かった
- みやおかさんの言う「ネットの感想」とは違うワケよ
- 日米で宣伝の仕方が違うとか、実はヒーロー物だとかそんなことには触れず、ただ美しかったと
- 人種の捉え方も面白い(めぐみさん)
- そう聞くと『がんばれ!ベアーズ』って映画を思い出すね(みやおか)
- 生活感の見せ方
- ディズニー映画の尺
- 最近はみんな2時間超え(→調べたらほぼ100分じゃん!)なので短くしないといけない
- Mr.インクレディブルでは各キャラ集結してからわりとあっさり終わる
- ベイマックスでは主人公にフォーカスして仲間は省略気味
- そうした制約の中で背景で物語るようにしたんじゃないか
- 背景とキャラクター
- Frozenでも思ったけど、フォトリアリスティックな背景とアニメキャラが違和感なく馴染むのがすごい
- キャラが浮かないライティング
- 一昔前の作品を見るとキャラが浮いてるのが顕著に分かる
- 地味だからネットの観測範囲ではあんまり話題になってないけどすごい
- イダテンさんの観測範囲が間違ってるんだよ
- 結局マーベルなんでしょ
- ニワカでもマーベルリスペクトぶりは分かる
- タイトルが最後に出るお約束とか、カメオでスタン・リーが出るとか
- ディズニーはブランドを買っただけじゃなくてマーベルをきちんと取り込んだんだなと
- スターウォーズも買ったけど、そちらはルーカス実権
- 文脈的な意義としては、ディズニー帝国がきちんと力を入れてマーベル作品を作り上げたと
- だから観たほうがいいよ
- そこまで言われてもまだ観る気にならない
- そのくらいGotGの後遺症がデカいのかもしれない
[33:14] 『feast』(邦題:愛犬とごちそう)
- ベイマックスの同時上映短編
- Big Hero 6がベイマックスなのは良いけど、feastが愛犬とごちそうなのは全然納得行かない
- 邦題がミスリーディングなんだよね
- じゃあ愛犬を食べちゃうの?
- ううん
- 仔犬が男の人に拾われて、その男と恋人との話
- 男の人がくれるジャンクフードを一緒に食べる
- 愛犬とごちそうってタイトルにした時点で愛犬が主役になっちゃう
- でも原題ではごちそう自体が主役。人は脇役だし、犬は狂言回し
- 男はジャンクフード好きで、女はベジタリアン
- 夫婦になり子供ができていく人生模様を食事で表現している
- じゃああれだね。クッキークリッカーと一緒ってことだね
- クッキーを唯一の貨幣として世界を捉えてる
- みやおかの作ったおにぎりマネージャーもおにぎりから甲子園を捉えてる
- じゃああれだね。クッキークリッカーと一緒ってことだね
- だから主題が愛犬と捉えられてしまうと無駄に憤らせてしまう
- ターゲットオーディエンスでは無い人が憤りがち
- 基本的に子供をターゲットとしているから、あれを虐待と受け止めるのは相当ひねくれた子供
- 私達からすると妖怪ウォッチのほうがよっぽど…!
- 映像的にもすごい
- 単語タイトル
- feastみたいなハイセンスな上手さ、ってなんか外国短編とかだとよくあるイメージ
- だいたい単語一語だけでさらっとタイトルつけてうまく消化させる
- それが日本だと、単に「ごちそう」ってタイトルでは出せないような感覚がある、気がする
- え、こんなに盛りつけ少なくていいの?みたいな
- じゃ、じゃあ愛犬もつけとく?みたいな
- そこも文化的というか、音節数とか言語的な問題かも
- ハイセンスなゲームも一語だけのタイトルが多い
[48:10] 『Boyhood』(邦題:6才のボクが、大人になるまで。)
- そしてBoyhood
- 邦題が「6才のボクが、大人になるまで。」
- 調べたけどびっくりしたよ俺!
- あまりに感動した作品だから、滅多に書かないけどブログ書こうと思って調べたらそんな邦題だった
- 目を疑ったもん。ああいうのこそ正気を疑うんだよね
- 感動物ストーリー系のタイトルお作法
- 『The Blind Side』は「しあわせの隠れ場所」
- 貧しい黒人青年を裕福な白人夫婦が拾い上げて有名アメフト選手に育て上げた実話ベースのお話
- 映画本編では小さめのフォントでThe Blind Sideとさらっと出るのが良かったのもあったので、ますます齟齬が生じる
- 『The Blind Side』は「しあわせの隠れ場所」
- 言語的しょうがなさ
- 大人になるまで。
- 大人になってないからそこが気になる
- ボクってカタカナで書くのも気持ち悪い
- そのタイトルが気になって結局見なかった(言い訳)。機会損失
- スウェーデンの吸血鬼映画『Let the Right One In』は「ぼくのエリ 200歳の少女」だった
- そしてこのタイトルは本編内容的に明らかに間違ってるのもひどかった
- 日本語の弊害
- 特に数学なんかは用語を日本語にしてるせいで無駄に理解を遠ざけてる気がする
- 英語のままのほうが知らない概念でも意味が分かる
- リチャード・リンクレイター監督の邦題運の無さ
- すごく良かったので日本語版で見たい
- アメリカに住んだからこそ分かる時代性
- 音楽の選曲
- ドラマ
- オバマ支持の家庭っぷりとか
- じゃあ単に感動作じゃなくて思ったより文化色が強いのかな?
- でも子供の思春期とか普遍的
- 親が離婚して再婚相手がDVだったりとか
- そりゃかなりドラマ仕立てだね
- 大げさにはせず、ひたすら淡々としてて、親が子供を理解してないのとか、子供はそれで絶望してるのとかすごく客観的に描かれてる
- あーこういう風になってるんだ、と自身も客観視
- オバマ支持の家庭っぷりとか
- 複雑ないろんな気持ち
- 人間の舌は複雑な味のほうが美味しいと感じる(ネット調べ)
- ディズニー狂の岩丸さんがミュージカルは音と動きの情報量に脳がフローするから楽しいって言ってた(岩丸調べ)
- 自身の子供時代と、現在の自分の息子と、映画の中の話が混ざる
- 長男次男と一緒に見に行った
- 周りの大人達がいじりまくる
- ニッセンのカタログみたいなやつで、女性モデルが下着を着てるページを倉庫裏で友だちと見るシーンとか「お前らもやったんだろ」とからかわれる
- 家に帰宅すると、ラップトップを急にバタン!と閉めたり。「これこの前やってたじゃん」
- 複雑な年頃だねー
- 10年間の物語
- 作中のリリー・フランキーがちょっとイダテンさんっぽかった
- まあ、いいかげんなキャラクターで
- 聞き捨てならないね
- 奥さんは鬱になるし、仕事では変な人をいっぱい見るし、けっこう大変な状況なんだけど、絶望せずシリアスになりすぎずになんとかやっていく
- まあ、いいかげんなキャラクターで
- そもそも12年ってドキュメンタリーなの?
- ちゃんと脚本があるドラマ
- 役者の人たちと一緒に作り上げていった
- Before三部作もそういうスタイル
- 私小説みたいな感じ
- 12年もかけて作るってすごい大変そう
- そういう作り方のキャッチーさとは関係なく、見てると引き込まれて普通に映画として面白かった
- ちゃんと脚本があるドラマ
- 子供と見に行ってなんか変わった?
- 優しくなろうと思った
- 「分かってないくせに心配してるとか言うな」って言われそうだなって思った
- 逆じゃない?
- イダテンさんが子供にそう言って、子供たちから「分かってなくてごめんね」って気を遣われそう
[1:23:05] 『ファイナルファンタジーXIII』
- JRPGwww
- 買うきっかけ:音楽が良かった
- Steam版のPVが素直にいいなあと思って、何度も見返して、買った
- 戦闘曲が防護呪文などひと通りセットアップを終えてさあこれから殴るぞ、っていう1分ちょうどあたりにストリングのサビが来るような構成になってて良かった。
- FF15のPVも感動したので、公式コラ素材が出た時に速攻でChrome拡張作った
https://t.co/79lBMw4etA 『FF15インターネットカー』 閲覧する全てのページの下部にFF15の車が強制的に出てくるChrome拡張を公開しました。 pic.twitter.com/SOcS64AhPA
— みやおか (@miyaoka) 2014, 10月 2
- 一本道問題
- ファミコン時代からの老害世代
- 6か7くらいまではやるけど後はシステム的にもドラマ的にもついていけないというか、卒業する層が多いイメージ
- 俺じゃん
- でも10はやったんでしょ
- やれって言われて半笑いでやって、キャプ翼みたいなのをやった
- 6か7くらいまではやるけど後はシステム的にもドラマ的にもついていけないというか、卒業する層が多いイメージ
- 6人のメインキャラクター
- 主人公格のいつでもシリアス姉さん
- 光速の異名を持ち重力を自在に操る高貴なる女性騎士というコピーが凄すぎて驚いていたが、プレイし終えたら全然そんな設定じゃなかったと気づく。雑誌紹介時に勝手につけられたコピーらしい
- 熱血バカあんちゃん
- 不思議ちゃん
- 親の仇討ちに燃える少年
- 子持ちのアフロ黒人おっさん
- 威勢のいい姐御
- 主人公格のいつでもシリアス姉さん
- 基本的には若いキャラたちが葛藤するドラマ
- 話の展開にどうしてもついていきづらい
- そこに黒人アフロのおっさんが居ることで、30過ぎのプレイヤーとしては自分の視点を託すことができて助かったと感じる
- 絶望を乗り越え前に進んでいくドラマ展開はどうしても若さで前のめりになってしまうのだけれど、おっさんキャラが「おいおい、オトウチャンには辛いぜ」みたいな感じで水を挿してくれる
- 10代20代のプレイヤーならメインの理想に燃えるキャラ視点だろうし、おっさん視点からはそういう若さを横で見つめてアツいなあとジーンとしたり
- いろんな世代向けに自分の立ち位置があるキャラが配されている感じがちゃんとしてる
- バカにしがちだからちゃんと評価したかった
- どっちかっていうと『The Last of Us』に近いと感じた
- ストーリー自体についてネタバレ
- メインターゲットな10代の人たちにとって、ちゃんと主題が理解されてるのか
- まず世界設定から説明すると、地球みたいな大地の上にラピュタみたいな空中に浮かぶ球体(コクーンと呼ばれる)があって、人類はその球の内側をスペース・コロニーみたいにして生活している
- コクーンと下界では昔戦争があったので、人々は下界を地獄のようなものだと恐れている
- で、結末から言えば人類が繭である天上コクーン世界を破り出て、下界の大地に降り立つ話
- ホストみたいな人たちがかっこいいセリフを言いながら戦うゲームだと思ってた
- まあ戦うんだけど、FF13では主人公たちに力が与えられて、それが実は繭世界を滅ぼす力だった
- 滅ぼさないとゾンビになってしまう
- んん??
- とにかくまあ力を授けてくれたのがラスボスで、お前たちは世界を滅ぼす使命を果たすのだ→そんなことはさせないぞという葛藤
- クラーク『幼年期の終り』ネタバレ
- って読んだ?読んでない?まあいいや
- 冷戦期で核戦争の危機にある地球が舞台で、そこにある日世界の都市の上空に超常的な異星人(オーバーロード)が現れて人類を支配する
- と言っても武力支配するでもなく、あまりにオーバーテクノロジーなので人類が何をやっても通用しないためどの国も諦めて支配される
- そうして人類が平和な支配を甘受して戦争が無くなり、なんやかんやあって何百年か経って、最終的に人類補完計画で人類は新しい存在に進化を遂げて地球から飛び立っていく
- 飛び立つ人類を見守る異星人の悲哀はまさに保護者そのもの。彼ら自身は進化の行き詰まりにあって、人類を正しく導く中間管理職として人類誕生からずっと見守っていた遥かな親視点というのが明らかになる
- FF13のラスボス
- 思考回路も一本道
- すごく壮大な話だけど、ゲーム的に進んでいけば終わるだろうという期待
- キャラクターは自分たちが世界を救うのではなく滅ぼす使命なのだと知って、じゃあどうすればいいんだと何度も葛藤するが、結局進むしか無いんだと悟りをキメる
- それがプレイヤーの心情と合致する
- FF作品のコア
- 北米ヨーロッパのゲーム史的にはそういうの多い感じ
- モダンな戦闘システム
- ザコ敵らしくないザコ敵
- シンボルエンカウントでフィールド上に見えてる
- 避けようと思えば避けられるが、戦ったほうが成長ポイント貰えるし、バトルがメインのゲームだからバトりたい
- 一本道で低レベル地域に戻ることもないため、瞬殺するようなシチュエーションも少ない
- なのでレベルデザイン的に無駄なく厳密に配置されていて、どの敵も2,3分はかかるような歯ごたえで構成される
- 何も考えないとザコ敵で死ぬこともしばしば。基本と応用を使って乗り越えていくアドベンチャー的に用意されている障害という感じ
- クリア時間に表れる厳密なデザイン
- 自分はクリアに48時間かかったけど、想定クリア時間が50時間ということで、ほぼ正確にデザインされた通りに進んでいたのに驚く
- 道中ある程度自由に振る舞ったつもりでも全て手のひらの上
- 誰がどうやってもそう変わらないようになっているだろう感
- まあムービーの時間が長いというのもあるけど
- 半分くらいの時間はチュートリアル的
- すべての要素を活かせるようになる頃にはラスボス
- 自分はクリアに48時間かかったけど、想定クリア時間が50時間ということで、ほぼ正確にデザインされた通りに進んでいたのに驚く
- ネットでの消費っぷり
- パルスのファルシのルシがパージでコクーン!!!
- 用語は独特で分かりづらいが、まあやってみれば理解はできる
- ネットに左右されず、自分の目で見ることが重要
- 昔から一本道だったのでは?
- 3D化したあたりで問題になった、フィールドマップの見た目と、実際に歩けるコリジョンマップとの食い違いが大きい
- FF13ではGTAみたいなミニマップでコリジョンが表示されてそうした問題を解消している
- しかしそうしたことでフィールドの見た目的には広大な3Dの景色が広がっているけれど、ミニマップは細い一本道が浮き彫りになるあたりに閉塞感がある
- 今どきのゲームやってる人からすれば当然の感覚かもしれないけど、ドット絵時代の文法からするとカルチャーショック
- 特にドット絵時代だと、見た目的に行けなそうで行けるところ(街から出ないぎりぎりの端っこを回りこむとか)、などを探索する要素があった
- 今ではそれが全く逆になっていて、見た目とコリジョンは一致してないので、行けるか行けないかはを見た目を確認するまでもなく決まっている
- The Last of Usも一本道
- でもミニマップを使ってコリジョンを表示するのではなく、行けるか行けないかをアートワークで努力して見た目的に自然に理解させるようにしていた
- FFはそうした努力をばっさり切り捨てる文化
- 日本独自というよりは、MMOとかの文法なのかも
- 映画的没入感
- ミニマップ
- コストをかけてるのはフィールド画面なのに、ミニマップしか見なくなるからなるべく見せたくない
- フィールドの絵作りを優先するとルートが見えなくなる
- 『Mirror's Edge』では正しい行き先を赤いドアとか赤いパイプとかにして理解させるようにしていた
- フィールド上で解決しようとするとフィールドの絵作りを損なったり余計な制約やコストがかかったりするので、割り切ってミニマップにしてる?
- Consistency(一貫性、無矛盾性)
- FFは大作RPGとしてバトルやフィールド、カットシーンなど、各パートで独立したプロフェッショナルの分業体制を感じる
- 合わせる気が無いというか、そこまで合わせる必要が無いという感じ
- 映画的没入感が必要とされるTLoUでは、イベントや操作、バランスなど全てのパートできっちり噛み合わせないと物語に入り込めない
- それ面白いね
- 北米に来てから一番こだわりを感じるのは、結局のところConsistencyという理念
- FFはそうした統一感が必要でないからそうしてないのか、単純にデザインのコストがかかるからか
- そもそもユーザーがそんなに没入感を求めていないとか
- 『ワンダと巨像』とかだとHUDを無くしたりしてそのへん追求してる感じ
- FFは大作RPGとしてバトルやフィールド、カットシーンなど、各パートで独立したプロフェッショナルの分業体制を感じる
- RPGが一本道で批判される理由
- アドベンチャーに比べると、キャラが成長するからでは?
- 成長に自由度があると、行動にも自由度が求められてしまう
- TLoUでは武器が増えるくらいで、戦っても旨味は少ないからひたすら前へ前へと逃げ進む意識にさせられてブレにくい。寄り道する理由がない
- いかにもな行き止まりに意外とアイテムが落ちていない、というのもメッセージ性を感じた
- FFのほうはちゃんと伝統的に寄り道ルートには必ず宝箱が配置されている
- 宝箱のデザイン
- いわゆる古典的な中世ファンタジーの宝箱じゃない
- イダテンさんのアイコンみたいなメタリックな球体が空中にふわふわ浮いてる
- インタラクションすると、なんかカシャカシャっと回転して開いて、アイテムがゲットできる
- 「え、これ、なんなの?」
- さすがになんか説明されてるでしょ
- いやこれは全く説明が無かった
- ラストレムナントでは壺っぽいデザインのものが浮いてて似たような挙動だったので、今作で戸惑うことは無かったけど
- 保存アイコンにフロッピーディスクの絵を使うのが完全に形骸化して時代遅れとなっているのを見つめ直すようなものかもしれない
- だからといってこれほどミニマルにただの球になってしまうとは
- みんな知ってて当然っぽい概念に驚く
- 間のシリーズ作をプレイしてないからどっかで進化してるんだよ
- いわゆる古典的な中世ファンタジーの宝箱じゃない
- 充実した作品説明
- オプションメニューにストーリーのログやら用語辞典やらモンスター図鑑など資料はいっぱいある
- プレイ再開するときにも直近のログが出てあらすじを再確認できるので親切
- カットシーンで描ききれていないようなことも補足的に説明されている
- でも宝箱については言及されてなかった
- TESとかだとダンジョンの置き手紙とかで理解させるようにしてる
- オプションメニューにストーリーのログやら用語辞典やらモンスター図鑑など資料はいっぱいある
- とにかく低コストを追求
- 文献はオプションメニュー
- 会話も近づくだけで勝手にフキダシ
- 手を抜けるところはとことん割り切ってる
- TLoUだと置き手紙はテキスト文章だけでなく、手描きのアートワークも見せるようにしているので、殴り書きだったり落ち着いて書かれていたりとかで状況が感じ取れるというこだわりっぷり
- 結局RPGとして戦闘が一番のメイン
- だからそれ以外のところはこだわってもしょうがないというか、追求できない
[2:46:33] 次回展望、エンディング
- まとめ
- 戦闘クリア目標タイムとか
- ここまで厳密に管理されたものをプレイしてみると、洋RPGでは逆にそういう管理は少ないんじゃないかと感じる
- まあベセスダゲーしかやってないのでアレだけど
- 難度設定もスキル構成も全てプレイヤーの裁量次第というゲームでは、厳密に管理してもしょうがない
- 余裕で超楽勝だったり、理不尽すぎて攻略不可能だったりという状況になりがち
- でもそれがいい
- まあベセスダゲーしかやってないのでアレだけど
- そのへんの職人芸はプレイヤーから金を引き出していく仕組み的に今どきのF2Pゲームでは当たり前になってる
- 厳密な管理は好きじゃないけれど、ドラマを展開する上での積み重ねとしてはよく機能していた
- ここまで厳密に管理されたものをプレイしてみると、洋RPGでは逆にそういう管理は少ないんじゃないかと感じる
[2:58:20] 引き続き余談30分
- 反省会
- また長くなった
- もうすっかりめぐみさんもお休みに
- とっくだよ
- また長くなった
- 『Be Kind Rewind』(邦題:僕らのミライへ逆回転)
- 日本文化を異文化として享受する
- 全然知らない国のゲームだって視点でプレイするともっと素直にプレイしやすんじゃないかなと
- なぜか日本人なのに
- 「これをおいしいとする」
- 日本のゲームやる機会が無い
- 結局作品そのものというよりは文化の差異が面白い
- 日本のゲームの文化コンテクストをそうした視点で捉えると、日本人だしよく分かる
- 逆に海外作品では、「自分が何を分かっていないのか、ということが分からない」という永遠の壁にぶち当たる
- 同文化でも10年違えば世代間の理解の壁もある
第44回 『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』 200%肯定派と0%肯定派が語り合うネタバレトーク & 文豪メッセンジャー感動秘話
※『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』のネタバレ前提で話します。未見の方はご注意ください。
※後半かなりノイズが入ってしまい聞き苦しくなってます。ごめんなさい
[00:00] ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー(以下GotG)を観て来た
- 公開されたのでさっそくピコキャス
- 北米では8月1日公開。イダテンは2回目を観てきたところ
- 日本では9月13日公開。みやおかは初日に観てきたばかり
- 前回イダテンが3回もプッシュしてたので期待してしまった
- そのせいでハードルが上げられてしまって微妙だった
- 前回は寝てたから
- やっぱり寝ぼけて繰り返してたのか
- 最近のアメコミ原作系はみんな2時間超えで長い
- ドーナツ屋でたとえると
- 近くに出来たシャレオツドーナツ屋が1個3ドルもする
- その向かいの鉄格子が張り巡らされたドーナツ屋はドーナツホールズ24個とドーナツ3個で4ドル
- 鉄格子のある店ってDeadIslandの店ってイメージある
- まあGotGがオシャレドーナツ屋ってわけじゃないけど
- イダテンが好きな監督
- 初期のタランティーノ、ロバート・ロドリゲス、ガイ・リッチー
- GotG監督のジェームズ・ガンはその系譜を感じる
- 若さとまとめる力が同居してる
- 俺の考えてること面白いでしょ、っていう押し付けが好き
- 面白さって細かいネタ?
- マーベルのヒーロー物
- アクション演出
- 何の工夫もなくて全然良くない
- タランティーノだったらもっと気の利いた銃の撃ち方とかするじゃない
- すごいボロクソ言ってる
- 世間的に絶賛ムードだからほんとに面白かったの?と聞きたい
[20:40] 監督が変えたもの
- 音楽
- ウォークマンを中心にして脚本を書き換えた
- ああいう懐メロをフィーチャーした映画ってザラにあるじゃない
- 違うんだよ
- ただ懐メロを繋ぐんじゃない
- タランティーノのジャッキー・ブラウンとか
- 主人公の心情に合わせてその曲を流す手法
- それが普通じゃん
- 違うんだよ
- 今回はお母さんがくれたテープを流すってのがいいなって思った
- 主人公は地球から拉致されて、お母さんの手を取れなくて、プレゼントも開けられないまま
- そこでお母さんから貰ったAwesome mix vol.1が心情とマッチする
- 分かるけど、そこまで効いてるかなぁ
- イダテン的には父親が聴いていたFENのラジオ放送がいつも生活の中にあった
- 時代時代のヒット曲が生活の記憶に組み込まれる
- そうした体験のオーバーラップが強かった
- 最後にプレゼントをついに開けることができて、そこにはvol.2
- この映画ってのはテープが中心なんだよというメッセージ
- いや、単に続編作りますよ宣言じゃん
- どうせvol.2だろって思ってたらやっぱりそうでびっくりした
- そうした続編ありきのネタの埋め込みが散りばめられててうんざり感と消化不良感が強かった
- イダテン的にはそれがマイナスに作用しない。アメリカに毒された?
- そこでお母さんから貰ったAwesome mix vol.1が心情とマッチする
- アメリカのエンターテインメント
- ドラマの続編問題と、アメコミのキャラクターを受け継ぐのは別問題
- アメコミと時代劇
- 子供時代に見た時代劇はどれも同じに見えた
- 同じ役を誰が演じるかで変わってくる
- 誰に焦点を当てるか、どういう解釈で描くか
- スパイダーマンキモい問題
- GotGも出てくるのはアライグマだし、木だし、美女は肌が緑
- でも見ているうちに美女に見えてくる
- それはむしろ、美女が単に緑に塗ってるだけだから。そういうところでも工夫が無いなと感じてしまった
- ハルクだったら緑な上に超絶ムキムキでしょ。今回の岩石キャラは全てにおいて負けてる
- タトゥーがすごいんだって
- 主人公も劣化アイアンマンじゃない
- 象徴的だったマスク
- アイアンマンだったらちゃんと物質的に描いていたマスクだけど、今回はホログラム的に描かれる
- イダテン長男的には大絶賛
- 役者を撮ってその上にCG被せてますよ、っていうのをもはや隠すこともしなくなった描写に見えたのが象徴的
- 冒頭のマスク装着シーンで感じたことが全編に渡って意識させられてしまう
- つまり、アクションシーンではセット内で演技している役者にゴテゴテとCGを加えてる狭苦しさを感じる
- 街中での三つ巴の戦闘シーンも全然面白くない
- 街が薄っぺらいし、現実の街で撮ればまだ面白いはず
- アイアンマンだったらちゃんと物質的に描いていたマスクだけど、今回はホログラム的に描かれる
- イダテン三男は号泣
- アクションの弱さ
- CG前提で作ってる故の狭苦しさ
- アイデア感も少ない
- ホラー映画だったら面白い殺し方を発明するのが前提
- 背景の薄っぺらさはアニメ的なのでは?
- とにかく狭い
- 街も狭いし、刑務所も狭いし、戦艦も狭い
- 地球でいいじゃん
- 宇宙が舞台なのに宇宙的じゃない
- 毎度観たことあるようなクライマックス
- キャラ分けも弱い
- 日本人の映画鑑賞回数
- 全人口で平均すると年に1本ちょいというレベル
- 年に1本だけというならこれだけでもいいのかも
- それだったらヒックとドラゴン2のほうがいい
- ガーヒー
- 何度もタイトルをガーディアンズ・オブ・ザ……ヒーローズと言ってしまうのは、ガーディアンヒーローズのせい
- ゲーマーだったら間違えて当然
- やったことないでしょ?
- ピコキャスで何度か話題にしてる
- 笑いどころ
- 日本じゃ全然笑ってる人居なかった
- 最後のラスボス対決のシーンでも?
- そこはさすがに笑うけど、細かいネタは全然笑い無しだった
- 語学ジョークは訳しようが無い問題
- 訳されてないから笑いようもない
- 他の種族が同じ慣用句を共有してないジョーク
- 首を切る、以外にもいくつかいろいろ
- 訳されててもあんまりピンと来ない気がした
- そういう語学ジョークを差し引くと、残るのはアクションとアライグマかわいい
- アライグマの扱い
- アメリカだとカワイイ以前に害獣
- キャンプやゴミ捨て場を荒らされる
- 日本ならラスカル
- 日本映画だったら絶対に洗っちゃうギャグを入れるはず
- アライグマかわいい、って前提の文脈で見ちゃうと、ネズミとか言われて実は傷ついてるってのもちょっと理解がズレる
- アメリカだとカワイイ以前に害獣
- オフビートのギャグの積み重ねで生まれるグルーヴ
- 全体の流れに乗るためには意外と多くのコンテキストの知識が必要かも
- タランティーノもアクション映画という括りで見るものじゃない
- GotGもアクション的に見ちゃうと肩透かし感が大きい気がする
- 特に戦闘アクション部分では、Bioshock: Infiniteで言われていた「戦闘シーンはミュージカル」という割り切りを思い出した
- 宇宙戦闘機での空中チェイスシーンとか伝統芸すぎてほんと要らないよなって思ってしまった
- 全然面白くないしやる必要無いじゃない
- でも多分マーケティング側の要請で入れる要素にリストされてる気がする
- だから意味のない伝統芸も、体当たりで倒せばOKという描写にしたのは全体を形成するオフビート感の一つなんだろうなって思った
- 戦艦との戦闘も普通に正面から総力戦で、もっと面白いことやってくれよと感じた
- アライグマの発明で戦艦をコマみたいに回すとか
- でも、そこまでやっちゃうと売れない
- まあ総合すると全然楽しめなかった
- 悪役の描き方
- 最近の映画だと必ず内省的な悪役心理も描かれ、むしろそっちが主人公だったりする
- GotGだとそこを切り捨てて何の背景も無い
- それがいい
- 現代的なウジウジした悪役より分かりやすくていいんだけど、でもその割にあんまりグッとこなかった
- 最近一番良かった悪役はダイ・ハード/ラスト・デイ(ダイ・ハード5)
- Rotten Tomatoesで批評家スコア14点の駄目映画だけど、悪役描写が一昔前っぽいのが良かった
- 分かりやすいロシアの悪役で何の躊躇いもなく殺せてめでたしというのは、今どきあまり見られないので貴重
- GotGの悪役はまだ上にボスが居て、こいつを倒しても解決しないみたいなところがスカッとしない
[1:10:55] 肯定意見
- めぐみさんには好評
- パシフィック・リムに比べてバランスがいい
- 描き方が全部浅くて分かりやすさを全面に押し出してる
- 緑のヒロインが何気にメガネ君キャラ(解説役)
- 綺麗に整理されて薬箱にピースがはまってる感じ
- みやおか的には解決しない映画のほうが余韻があって好き
- ミストは観たんだっけ?
- もうピコキャスで言及されるの5回位な気がするけどまだ観てない
- ToDoリストに入れとくわ
- 仮面ライダー電王みたいにキャラの掛け合いが楽しい
- 最後きっちりとオチをつけたのが久々な感じ
- スターロードの名前の由来
- お母さんの手紙に親愛なるスターロードへと書かれてて、主人公が子供の頃に母親から呼ばれていた名前だと分かる
- 大切な名前だから一生懸命名乗ってるのに、みんな覚えてくれない
- そうやって茶化されるけど、地球への憧憬とお母さんへの想いが根底にある
- 冒頭に提示される「手を握ること、カセットテープ、スターロード」という3つの要素がきちんと最後で畳まれる
- ちょっと意識が薄れてたので、中盤でもう一回くらい主人公の口から言ってほしかった
[1:25:04] 眠くなってきたのでGotGまとめ
- GotGは面白かった
- 内訳
- イダテン:200%面白かった
- みやおか:0%面白かった
- 足して2で割れば100点満点
- まあイダテンさんがどう思ったかはともかく、三男が泣くほどの映画に出会ったというのがいいことだなと感動した
- 内訳
[1:29:12] めぐみさんにDisられ始めたのでゲーム話
- キム・カーダシアン進捗
- 1位になった
- で?
- 1位というのが何を意味してるのか分からない
- Destiny
- 最近全然情報を追えてない
- 買ってもやらないし
- だから映画の話ばっかりだよね
- 2時間捻出すればいろいろ語れる
- 時間対効果がゲームと映画では段違い
[1:38:02] 文豪メッセンジャー
- 一方、みやおかが書いた文豪メッセンジャーというアプリが今月初めにけっこうバズった
http://t.co/PHV0NTZcw8 青空文庫の小説をLINE風にして、著者とトークしてるような気分のビューワーを書いた pic.twitter.com/w53MfRNfOk
— みやおか (@miyaoka) 2014, 9月 2- http://msgr-novel.herokuapp.com
- LINE風の見た目とインターフェースで読める青空文庫ビューワー
- GIGAZINE入りもした
- 解像度問題
- 前回作ったおにぎりのやつ(第43回 もし高校野球の女子マネージャーが米を1?買い付けたら)はPC前提で2カラムで作ってたけど、イダテンさん含めて半数以上がスマホでのアクセスで操作しづらい1カラムになってたのが反省点
- なのでちゃんとスマホ前提のレイアウトで作らないとなと思って今回は作った
- 結果として、ユーザーの7割は横幅320-360pxのスマホ解像度での閲覧だったのでちゃんと対応出来て良かった
- バズらせ方の経緯に依るけど、PCで見る人が2割くらいしか居なくてほんと少ない
- そもそものきっかけ
- メジャー
- リーチした層
- ピコキャスもそうだけどいつも自分自身や身内界隈だけに伝われば良い意識なので、ほんとに全然知らないクラスタにまでリーチしたのがすごいなって思った
- 褒めてくれる人が多いのがびっくりした。ホメ率95%くらい
- あんだけRTされてるのに批判がほとんど無いのも珍しい
- イダテンさんはiHopネタでブログにお叱りのメールを頂いたりしてるし
- 第13回 下がり続けるインターネットの信頼度
- めぐみさんは半年以上ダマされてた
- 批判が嬉しいという体験
- 会話だけ抜き出せばいいや、というのはまともに本を読んでる人からは出てこないlazyなエンジニア的発想
- ごくたまにあった批判が、こういうのは文豪に失礼だとか、こいつは何も分かってない、とか
- 確かに自分は本を読まない故の邪道な手法だから、そうなんだよ!って思えて嬉しかった
- いつも批判ばかりされてるから、批判を貰って安心するという悲しい習性かもしれない
- 批判してた人の肩書きが文芸部って書いてあって、あ、文芸部の人が怒ってくれてる、やっぱちゃんと本読まないとだめだなって思った
- ネタと実用の間で
- 前回からの反省点
- もし米はゲームっぽくしたので、自分の作ったもので無駄に他人の時間が拘束されるものになったというのが良くないところだなと思った
- その点、文豪メッセンジャーは名作が読めるから素晴らしい
- ゲームの本質的な課題
- 映画に比べて時間対効果が薄いのと、いたずらに時間を拘束するevilさ
- The Sims 2廃人だったみやおかのことを制作に携わった人に伝えたら「アイムソーリー」と言われた
- 40時間ぶっ続けでやってたからあと5時間位やってたら多分ネットカフェで死ぬ人みたいに命を落としてた
- ゲームは命を奪う
- テレビから取材も
- えらくバズったのでインタビューさせて欲しいとメールが来たが、その後特に音沙汰はない
第43回 激論!ローカライズとおにぎり文化
[00:00] 季節のご挨拶
- サンフランシスコは夏でも寒い
[01:53] 久々のピコキャスと、その間も日本でヒットを続けるアナ雪
[04:45] 日本語訳問題が再燃。呪いを解いたのは誰なのよ
※『アナと雪の女王』のネタバレ前提で話します。未見の方はご注意ください。
- あれを誤訳とは言わないのは分かってるんだけど…
- もちろん日本文化で売るためのマーケティング
- 結果としてヒットしてるんだからゲハ的には正しい
- でも、作品の意図を曲げてまで日本に合わせるのはどうなの?と思わざるをえない
- 「ありのままで」だけでなく、全体的にバイアスをかけてしまったから肝心の話が大きく誤解されてるように感じる
- 特にアナの呪いをエルサの姉妹愛で助けたという意見をよく目にしがち
- 「アナと雪の女王」のクリストフはなぜ業者扱いなのか? 夏野剛×黒瀬陽平×東浩紀の3氏が男性視点で新解釈
- 「東:つまり、エルサの呪いでアナが凍って、エルサの愛でアナが溶けたんでしょ? 完全に自己完結だよね。」
- 東浩紀氏でさえそんな間違った理解をしてるから、いよいよ根深い問題に感じてしまった
- アナ雪完全解説!完全論破!みたいな記事でも、ろくに理解されてるのを目にしたことがない
- 「アナと雪の女王」のクリストフはなぜ業者扱いなのか? 夏野剛×黒瀬陽平×東浩紀の3氏が男性視点で新解釈
- つまり、アナが体現した「自己への見返りを求めずに利他的な行動をする=真実の愛」という基本原理の部分が全く伝わってない
- その部分で感動した身からすると文句も言いたくなる
- それは文化以前に読解力の問題じゃない?
- でも日本で愛と言えばまず恋愛だし、広くて家族愛という概念が一般的
- だからこそ馴染みの無い概念としてちゃんと正しく伝える姿勢が欲しかった
- 特にアナの呪いをエルサの姉妹愛で助けたという意見をよく目にしがち
- めぐみさん:呪いを自分で解く部分に感動した
- 従来は王子が助けてくれたけど、自分の問題は自分でしか解けない
- でも他者が手を差し伸べることはできる
- イダテン:作品全体としての歌同士のつながりが良いところ
- 呪いを解くのが一番の見せ場じゃない
- でも日本でスーパーヒットなんだよね
- じゃあいったい何がいいの?
- まず女性の自立、それから姉妹愛、同性愛みたいな文脈で消化されているように感じる(ネット調べ)
- みんな間違ってるよ!って、もうちょっと声を大にして言うべき
- ちょっと炎上しといて
- ネットでよく目にするのは、「話は単純だったけど、歌と絵が良かった」的な意見
- キリスト教倫理的にはすごく原点的な話なので確かに単純な話だろうけど、本当にそういう意味で単純と解釈されてるようには思えない
- 『素晴らしき哉、人生!』や『がんばれベアーズ』のように、アメリカ映画の醍醐味である「理想を再確認させる」ストーリー
- そういう原理的な概念を今の時代に改めてきちんとやってみせた、というのを観て当たり前の話にすごく胸打たれた
- 他の国だとどうなんだろうね?
[16:13] もうメッセージ性とかそういう問題じゃない
- そういう意味ではトランスフォーマーでは?
- 新作は中国資本で作られてるから劇中に中国アイテムの宣伝があるとか
- トゥルーマン・ショーで主人公の友人がカメラ目線でビール缶を見せつけるようなのを本気でやってたら見たい
- ゲームも中国資本とインド資本が入ってきてるから他人事じゃない
- 最近のゲームだったら中国料理とカレーが間違いなく増えてるハズ
- AoE2でプレイヤー人口的に朝鮮文明が追加されたりとか
- 新作は中国資本で作られてるから劇中に中国アイテムの宣伝があるとか
- ゴジラはどうなの?
- 炎上キーワード
- 本職の人を相手にお前はゴジラ映画について何も分かってないと言ってるブロガーがすごかったことしか知らない
- でもほんとつまんなかった(イダテン)
- 平成ゴジラシリーズを観てきたイダテンが自分はターゲットだろうと思って観たけど退屈だった
- 大きい動物好きだし
- 今作はサンフランシスコが舞台だし
- なんで楽しめなかったのか分からない
- じゃあ昭和シリーズ観てる人がターゲットなんじゃないの?
- ちなみにみやおかは一作も観てない
- めぐみさん:子供が助けられるシーンで何もお礼を言わないのがすごく引っかかった
- しかもそれが本編に全く関わってこない
- そういう細かいところの積み重ねで受け入れられなかった
- そんなに不自然なら初代にあるシーンの再現なんじゃないの?観てないけど
- まあ要は、分かんないってことで…
- そういう観点からするとアナ雪がコンテキスト無視してヒットしてるのは成功してるんだなと
- 炎上キーワード
[30:38] おにぎりクリッカー
- みやおかが即興で書いた高校野球シム
- 『もし高校野球の女子マネージャーが米を1?買い付けたら』(以下:もし米)
- おにぎりとかマネージャーとか高校野球の是非についてネットでは話題だったので、そういう政治語りからなるべく目を背けたアプローチとして書いた
- というか単純におにぎりの観点から事象をモデル化することについて考えてみたかった
- おにぎりクリッカーで資金集めてM&B2制作に送れば?
- M&Bの広告バナー出したらいいんじゃない?
- みんなでトルコにおにぎりを送ろう!
- おにぎり2万個と聞いて
- メガデモかと思った
- 2万個じゃ大したこと無いんじゃ?
- 米粒一粒一粒から描画
- それだったらアツいね
- このゲーム、分かんないところたくさんあるんだけど
- マネージャーは勝手に辞めるの?
- 3年経ったら卒業して辞めていく
- 辞めちゃうからクッキークリッカーみたいな放置ゲーにはできない
- 色の濃いのが上級生
- マネージャーは勝手に辞めるの?
- ピコキャス収録直前に実績システムも実装した
- とりあえず米を買うと最初の実績解除
- 商業主義に毒されてる
- でも実績はプレイヤーに正しい方向に進んでますよとナビゲートしてくれる
- 米を買うと「夏子の酒」のサブタイトル、試合に勝つと「タッチ」のサブタイトルの実績が解除されていく
- とりあえず米を買うと最初の実績解除
- そもそもなんでマミタスって呼ばれてるの?
- もし米について
- クッキークリッカーもあんまりやり込んでないけど、感銘を受けたのはクッキーが唯一の貨幣になっていて全てをクッキーで捉えているという世界
- そういう世界観で作ったからああいうゲームの仕組みになったということ
- だから高校野球の世界も全ておにぎりから捉えてみようというのは単純に興味深くて見てみたいなと思った
- 実際世間がおにぎりおにぎり言っててそんな感じだったので
- おにぎり代どこから出てるのよ?
- 部費
- 試合に勝つと金が貰える
- それはM&Bが大好きって言ってるわりに詰めが甘いんじゃないの?
- 一日で作ったものに対して詰めも何も…
- だいたいおにぎりの具はどうするの??
- 塩むすびでいいじゃん
- だめよ!!!いつもケンカになるんだから
- いつも子供4人+IDAさんにおにぎりを作り続けてるめぐみさんからすると許しがたい
- ゴマは炒るのか炒らないのか
- いや、ネットではそこまで言及してる人が居なかったんで…
- 具システムの実装は続編で
- クッキークリッカーもあんまりやり込んでないけど、感銘を受けたのはクッキーが唯一の貨幣になっていて全てをクッキーで捉えているという世界
- マミタスを日本一のマネージャーにしてあげたい
- でも関連記事見たらその高校が負けてた
- もう終わってたよ
- そうだったんだ(甲子園観てないから知らない)
- 試合のシミュレーションを書いてみて実感したこと
- みやおかがなんとなくなさじ加減で定義した計算式は、敵味方の部員数をベースにして戦力比を作り、対数とランダム使って一イニング毎に独立して得点を算出するモデル
- 単純に部員数が上回っていても甲子園だけで6連勝する必要がありなかなか勝ち抜けない
- マミタスの高校は部員120人くらい、今年は全国最高で160人くらい。昔は200人以上の高校もあったらしい
- 100人超えの高校は全国で数十校という感じ
- なので甲子園一回戦で負けるのもそういうモデルに当てはめるとおかしくないな、と妙に納得してしまう
- 甲子園で安定的に勝つには部員300人ほど必要なイメージ
- 漫画だとそういうのあるのかね
- 部員1000人とか
- 第十何部まであるようなところで一番下から上がっていく話とかありそう
- 名門!第三野球部だって三軍だしね
- 部員1000人とか
[48:10] 突然めぐみさんの甲子園DIS
- 野球なんて何が面白いの?
- サッカーみたいに集中して見なくていいからいいんじゃない?
- あとCM入れやすいってのもあるね
- 高校球児すぐ泣くし。泣くならやらなきゃいいのに
- 感動するじゃん!
- 寄生獣のミギーだって心にヒマがある生物、なんとすばらしい!!って言ってたじゃん
- ヒマ無いよ!!もう子供たちのおにぎり作るのたいへん!
- 自分以外のことを考えるヒマが素晴らしいってのがミギーの見出した答えであり、アナ雪の利他的というメッセージなわけじゃん
- 全てが繋がった
[54:51] 大人の戦車ゲー『World of Tanks』
- そういえばWoTのiOS版をやった
- でもみやおかさんがWoT長いことやってるわりに面白くなかった
- だからPC以外は別物って言ってるじゃん!!!!!
- 先行してXBox版も出てたけど、マップ表示を切り捨ててたからその時点で別ゲー
- WoTは何よりも索敵が重要であり、そしてチームで視界が共有されるシステムなので、全体マップ上を将棋盤のように偵察役や狙撃役が上手く睨みをきかせて布陣し、連携して敵を撃破していくことがキモのゲーム
- だからじゃあiPhoneでやるか、って思って
- 良いわけがないじゃん
- でもすっごい戦車は綺麗に動いてたよ
- いや戦車は綺麗に動くかもしれないけど、戦術なんて皆無でしょ。敵見つけたら正面から突っ込んで撃ち合うだけでしょ(やってないけど)
- なんかこれ2GBくらい容量食ってんだけど
- ちゃんと実車の設計図から作ってる力の入れようだからね
- そのうち人間のアニメーションも遺伝子レベルから作るかもね
- はぁ
- Sumotori Dreamsのイメージしか思い浮かばない
- まあカーレースゲーは実車モデルで作ったりするし、戦車だってカテゴライズ的には車ゲー
- でもみやおかさんがWoT長いことやってるわりに面白くなかった
[1:00:00] ハリウッドセレブゲー『Kim Kardashian: Hollywood』
- 戦車には騙されたけど、キム・カーダシアン(Kimmy K)は面白かった
- カリスマ女性タレントをフィーチャーしたハリウッドセレブ成り上がりゲーム
- 成り上がっていくとゲーム内の擬似SNSのファンが増えていく
- もう俺1000万人くらいファンが居る
- いかにもゲーム的なバカみたいな数値だけど、現実のセレブだとほんとにそういうインフレ数値になってるリアルさが味わえるのは興味深い
- ライバルキャラに暴言吐いたらゲーム内SNSに書かれてしまいファンが1ミリオン減ったりとか
- リアルな炎上だ
- 成り上がりですごくインフレしまくって、落ちるときはとことん落ちると面白いね
- F2Pだから基本的にはそんなに落ちることはない
- 課金の仕組みが上手い
- スキャンダルの取り消しにリアルマネー払うとか?
- セレブ同士で結婚はないの?
- 結婚は無くてデートならある
- リアルな登場セレブはキム・カーダシアンだけ
- 一番興奮したのはチュートリアルでキム・カーダシアンが家に招いてくれたとき
- パーティーに行けなかった埋め合わせに有料アイテムを撒いてくれた
- これまでお金か経験値くらいしか拾ったことなかったのに、有料アイテムがばら撒かれたのでウヒョーって言いながら拾い集めてた
- このゲームすげえ
- アポイントシステムもよく出来てる
- ゲームに繰り返し戻って来させる仕組み
- マネージャーが次の仕事は3時間後とか言ってくれる
- ソフィア・コッポラの『ブリングリング』を思い出した
- 若者たちがセレブの家に空き巣に行く映画
- アメリカで2008年に実際にあった事件を元にしてる
- 映画としてはrotten tomatoesで60点、ユーザースコア34点と散々な出来
- ともかくセレブの豪邸がすごい
- だけどセキュリティがザルで、セレブが海外行ってる間にGoogleMapで下調べして塀を簡単に乗り越えてカジュアルに何度も空き巣
- 主犯が女の子で、自分もセレブのものを身につけてキラキラしたいという動機
- 社会的にテレビとかですごく煽ってる
- キラキラしてなきゃ居場所がない
- セレブになりたい→じゃあ空き巣に行こう
- つまりキム・カーダシアンやってるイダテンさんは全く同じだなあと思った
- キム・カーダシアンは画面上のものをタップするとお金が出たりする
- Kimmy Kの家の前でもそれができるから、完全にやってること一緒
- スタミナ回復アイテムとかも拾えたりするので、クエスト達成まであとちょっとというときには街をうろついてあちこち拾いまくる
- 全然セレブ感無い
- むしろスカベンジャーだよね。ハードコアな
- 売り上げランキングから推察すると月商5億くらいは売り上げてる
- 真面目にやってる人たちがいっぱいいる
- セレブになりたい、ってニーズが確かにあるんだなと
- アメリカのセレブ文化って日本では考えづらい
- セレブの凋落とかもアメリカほどには無い
- マイリー・サイラスもハンナ・モンタナでトップアイドルとして一世を風靡したのに、次々とスキャンダルを重ねてスキンヘッドになったりとか
- 注目されてる限りは成功かもしれないけど、やっぱり「変わったな」って思う
- 変わりすぎでしょ
- ディズニーアイドルの末路ってだいたいそんな感じ
- それはディズニーの闇?
- まあ若くしてヒットすると凋落っぷりがすごい
- FrozenエンディングのLet it goもディズニーアイドルから凋落してドラッグ摂取などから復帰を遂げたデミ・ロヴァートが歌ってる
- なのでエンディング用では歌詞に救いの部分が足されてる
- その辺も含めてやっぱり日本語版はどうかと思うのは、劇中のLet it goで解放してクライマックスを迎えるように見せているところ
- カムバック時には私は私のままでいいと。その姿がまたロールモデルになっていく
- 日本だとそういうロールモデルに成りうる人は?
- マイリー・サイラスもハンナ・モンタナでトップアイドルとして一世を風靡したのに、次々とスキャンダルを重ねてスキンヘッドになったりとか
[1:29:23] 『シャドウゲイト』でまたローカライズについて考える
- 往年のアドベンチャーゲームのリメイクが出るのでFC版を再評価する記事
- FC版『シャドウゲイト』にみる、あるべきローカライズの姿 | AUTOMATON
- みやおかもイダテンも未プレイだけど語ります
- 原文と比べると全然違う
- アナ雪はちゃんと考えて訳してるけど納得いかないなと思う一方で、シャドウゲイトにはよくやったという親近感を覚えてしまう
- アナ雪は売れたってのがでかいよね
- 正しいかどうか、の基準を売れたかどうかで判断するしかないのが癪なのか
- スター・トレックを日本で売るときにも似たように感じた
- どんな手段であれまず興味すら持たせられないと内容以前に見てもらえない
- そう考えるとまずはとにかく観てもらうことが第一で、内容まで正確に、というのは本当に難しい
- 情報の解像度
[1:51:32] 最後に、イダテン3度めのプッシュ『ガーディアンズ・オブ・ザ・ギャラクシー』
- 監督がロリポップチェーンソーの脚本書いた人
- タランティーノとかみたいに、これがかっこいいんだってのが出てきた感じ
- でもきちんと大作をまとめてる
- 観終えた今ではアライグマ超好き
- 日本で公開前にアライグマのグッズ買い占めといた方がいい
- アライグマのゲームも作り始めた方がいい
第42回 第二部:最近のゲームモデルと、最近やりたいゲーム
[00:00] 携帯ゲームのモデル
- パラダイムシフト
- 売れてるゲームをパクっても複雑化しててパクりきれなくなってきた
[06:10] 面白いと言われているゲームを買ってもプレイに至らない問題
- 最近買ってプレイに至ったのはPrisonArchitect
- 刑務所を作るサンドボックス的なゲーム
- フレンドが配信していているのを見て、とにかく自分で操作してみたい、という欲が湧いてきた
- そういう行為が今どきっぽいなって思った
- 新しいゲームをとりあえず買うが、プレイに至るのは難しい
- ゲームを遊びたくなったら、確実に楽しみたいので既存の面白かったゲームを設定変えたりしてまた遊んでしまう
- Monument Valley
- エッシャー風のだまし絵パズル
- スタイリッシュなグラフィックだし、システムもまあ面白そう
- でも、パズルか、というだけでプレイに至らなかった
- 10年前とかだと絶賛してそうなゲーム。そういうの今だとやらなくなってる
- kero blaster
- 口先番長
[23:33] ゲームで何が得られるの、というのが見えてこない
- 歴史物
- 当時の人生観とか体験できる
- 古代とか開拓民とかプリミティブな人間社会まで行くと物事の成り立ちを理解できる
- banished
[30:30] 基本無料のゲームにお金を払うとき
- 欲望に密接に結びついた感情を起こすことが重要
- そうした感情のためには対戦などが合理的
- 逆にそうした欲望モデルでないコンテンツは基本無料の課金モデルに合わず、有料コンテンツ
- もはやそうしたソシャゲーシステム自体をゲームにして観察したい
[34:53] 課題解決をさせるゲームと、課題を見守るゲーム
- タスク処理
- 10連ガチャを引いて、新たに育てる課題を得ていく
- 記号化されているテトリス。延々とラインを消していたあの行為
- 自分がもうやるのが苦しいと感じるのは「課題解決することを求められている」ゲーム
- 自分がやりたいのは課題を見つけて観察するだけ
- 現実には課題なんていっぱいあって解決できないものも多い
- 解決しなかったらどうなるんだろうな、というのが最近知りたい感じ
- Prison Architect
- 刑務所での囚人管理という課題解決
- 開発中ということもあり、パトロールなどを万全にしたら全く問題が起きなくなって超優良刑務所になってしまった
- やはり自分の管理の隙を突かれて、荒れ狂う囚人たちの暴動を見るのが楽しいゲームだなと感じた
- 失敗を見たい
- 数値を高めるとか成長させるだけだと物足りなくなっている
- パズルやプラットフォーマーというジャンルでもう自分の求めている物ではないと感じてしまうのは、それらが根本的に課題解決だから
- Mount & Bladeをやらないからこういう気持ちが分からないんだよ!
- いや逆にゲームに求めるものがこういう気持ちになってないとMount & Bladeを楽しめないのかもしれない
[50:03] 物の値段がよく分からない
- 欲望系以外の感情
- 金にならない感情
- 懐古/ほのぼの/ほっこりする
- そういうのを表現する場合には、基本有料で制作者の趣旨に賛同してお金を払うスタイル
- 金を払う側としてよく分からない
- Mount & Bladeを数ドルで買ったために、対価がズレてんなーと感じてしまう問題
- みんながいっぱい払えばMount & Blade 2だって出てるはずなのに…!!
- いろんなものが物質からソフトになり、集金もネットによって世界中からというモデルになっていく過渡期ゆえの消費の混乱?
- 特にゲームコンテンツ
- ゲームにお金をどう払うか
- SFCの頃はカセット1本で1万円くらいしてた
- 今考えると、なんなの!?って思ってしまう
- 金の価値が分かるゲームもやりたい
第41回 dokidokiアメリカ★ナイツ第一部:世界のクリエイティブが大集合(民家に)
[5:35] 基本に立ち返って最近遊んでるゲームの話
- 技師長さん
- カードゲーム:フューチャーカード バディファイト
- 花札
- めぐみさん
- アメリカ人はトランプ意外に知らない話
[15:10] 最近の子供向けに作られた商業的なカードゲームはすぐバランスが破綻してしまう
- ローカルルール
- 大貧民でデッキを増やす
- バンバン革命が出せる。アツい
- 混乱した国の様相
- 大貧民でデッキを増やす
- 別の物同士を繋ぐ
- レゴやダイヤブロックを繋ぐピースを3Dプリンタで作成
- ぷよぷよテトリス
- MARVEL VS. CAPCOM
- 花札vsトランプみたいな
- 寿司麻雀
[22:53] 最近やってるゲームの話2
- 川村
- Glorious Leader!
- Threes
- 巨大コインドーザー
- ロボットアームは要ライセンス
- セクシーな動きを要求するCD
- 技師長さん
- Skylanders
- フィギュアを使ったゲーム
- Skylanders
- イダテン
- パズドラを再び
- 電車の中でみんなケータイいじってる
- アメリカで今やっと一般層にリーチしてきた
- 電車の中でやってると声かけられる
- 日本だと声かけ事案だよ!
- アメリカなら全然知らない人でも話してくるのが普通
- バスケのドリブルの練習をしていた人が3人、ブレイブフロンティアを薦めてきた人が3人。バスケと同じくらいすごいゲーム
- パズドラを再び
- みやおか
- Prison Architect
- Mount & Blade
第40回 『アナと雪の女王』を今度は吹替版でディズニーおじさんと語る。『ウォルト・ディズニーの約束』も
※作品のネタバレ前提で話します。未見の方はぜひ鑑賞してからご覧ください。
『Frozen(アナと雪の女王)』日本語吹き替え版を観て再度語る
- 売り上げにこだわる男
- 前回の収録時に岩丸さんのツイッターを覗いたら売り上げの話しかしてなかった
- 本編内容に触れない話だと売り上げの話しかできない
- ディズニーファンってのはそういう不文律があるの?
- 人それぞれ
- あーじゃあゲハ民が売り上げにこだわるのもゲーム内容に触れるとネタバレになるからか
- 意外にいい話じゃん!
- やさしい人たちだったんだ
- いきなりいい話がでてきた!
- 前回の収録時に岩丸さんのツイッターを覗いたら売り上げの話しかしてなかった
- これまでの観賞
- 岩丸:3回観た
- 映画泥棒ですか!
- 字幕2D→吹き替え2D→字幕3D
- みやおか:2回
- 字幕3D→吹き替え2D
- 岩丸:3回観た
- 2回目について
- 謎の比率はなんなの?
- 2回目の観賞で個人的に盛り下がってしまった要因の構成比
- 吹き替え内容以前に、語り尽くして既に理解している映画だから発見が無くて盛り上がらなかった
※以下、日本語訳詞に対して批判的な意見が多くなりますが、翻訳だけで完璧なローカライズをするのはもちろん無理という前提で、オリジナルの工夫された意味合いからこぼれ落ちたもの、足されたものは何なのかという話をしています。そのへんは文字だけでなくトークを通したニュアンスで汲み取ってもらえればと思います。
あとディズニー狂の咲間さんならどんな批判でもフォローしてくれるはず…!と思ってガンガンとボールが投げられてました
- 一番印象の違いが出た"Let it go"
- 原語版だともう悲しくて悲しくてしょうがなかった
- 吹き替え版だとああスッキリせいせいしたという気持ちになってしまったのがまるで違った
- 歌単体だけではなくそれまでの流れが違うように感じられる
- 2回目の観賞だからという要素もあるかも
- "Do you want to build a snowman?"
- 幼女時代・少女時代・成長後の3パートに分かれているが、特に幼女時代の吹き替えでだいぶ違う印象を受けた
- 英語版だと半分諦めながらも誘ってるお互いに悲しいシーンだけど、日本語はだいぶ一方的に見えてウザいという印象
- "It doesn't have to be a snowman."
- 雪だるまつくろうは、エルサが寝てても起きて遊んでくれる魔法の言葉
- もう雪だるまを作れないんだろうとなんとなく分かってるけど、それでも言わずにはいられない。だから雪だるまじゃなくてもいいよ、と
- 日本語版だと「雪だるまつくろう 大きな雪だるま」
- さらに追い打ちを掛けるように誘ってしまう
- 雪だるまつくろうは、エルサが寝てても起きて遊んでくれる魔法の言葉
- 幼女時代・少女時代・成長後の3パートに分かれているが、特に幼女時代の吹き替えでだいぶ違う印象を受けた
- 岩丸製日米歌詞まとめ
- 誰作ったのこれ? 狂ってる!
- 1センテンスごとにセルにまとまってて、英語と日本語歌詞と字幕と、…何この音節数って
- 岩丸さんこわいわー
- "Go away, Anna."
- 日本語だと「あっちいって!アナ」
- イダテン家の三男と末娘が怖がっていた
- ほんとは遊びたいのに遊べなくて悲しそうに言うセリフ
- 日本語だとなんで怒ってるの?と子供たちが疑問に感じてた
- マシュマロウも城から追い出す時に"Go away!"と言っていて呼応している
- 日本語版だと「もう来るなー」
- 日本語だと「あっちいって!アナ」
- 歌の内容と本編の結びつき
- いい歌があるだけでなくそれが本編にちゃんと結びついているのが良いところ
- 日本語版だとそういうところが残されづらい
- "Conceal, don't feel"とか
- そもそも訳詞と本編翻訳で別々のスタッフ
- 『レ・ミゼラブル』の工夫
- 欠落だけじゃなくて、足してんじゃん。勝手に
- 「そばにいれば支え合える二人で」
- これ今言っちゃ駄目でしょ
- "For the first time in forever" のリプライズで "I finally understand" と歌う意味が無い
- ここでのアナは途方に暮れてるだけでエルサのことを気遣う余裕が無い状況
- それが後で変わるからいい話なのに
- 咲間さんがフォローしてくれる(3回目)
- 一番大事な部分でもったいないなーって
- フォローになってないよ
- "Oh I'm such a fool! I can't be free!"→「ひどいわ悲しい」
- 誰に対して言ってるの?
- 悲しいことを表すために悲しいと言ってしまうのもありえない
- 悲しくはなくて自分を責めてる状況
- 全体を眺めてると訳詞者の中で作られたキャラクターの性格になっている
- 原作者と密にやり取りしたって記事を読んだけど、でもちゃんと理解してないなって思った
- 日本の女性を元気づけたいみたいな意図
- そんな顔してた
- 顔で語っちゃ駄目でしょ
- 「そばにいれば支え合える二人で」
- 映像とのシンク
- リップシンクにこだわってるけど映像とのシンクはおざなりに
- "Love is an open door" で扉を開ける映像のシーンで「二人だから」→壊滅的に合ってない!
- 「二人だから とびら開けて 飛び出せるの」→「とびら開けて 二人だから 飛び出せるの」でいいじゃん
- "We finish each other's Sandwiches"
- we finish each other's sentencesという慣用句のジョーク。ジンクス遊び
- 日本語の歌は良かった
- 本作における扉
- セリフ、歌詞、映像すべてにおいて重要
- だから"Love is an open door"で「二人だから」とか言ってる場合じゃない
- その後のハンスが扉をシャットアウトして出て行くというシーンにも呼応
- 愛の象徴のオラフが扉を開けて入ってくるのも重要
[1:58:58]『Saving Mr. Banks(ウォルト・ディズニーの約束)』
- アナ雪より良かったね
- アナ雪はすごくよく出来てるから1回見れば95%くらい理解できてしまってリプレイバリューが低い
- Saving Mr. Banksはラストも含めてけっこう複雑な感情が残るのでもう一回観てみたい
第39回 観てから聞こう!ディズニー映画『アナと雪の女王』を語る2時間半
※作品のネタバレ前提で話します。未見の方はぜひ鑑賞してからご覧ください。
観た方は 公式サイトで公開されている脚本 を読みながら振り返るといいと思います。
『Frozen(邦題:アナと雪の女王)』がようやく日本でも公開
- いよいよ日本でも公開
- 邦題:アナと雪の女王
- 略して→アナ雪
- あなゆき?
- あなせつじゃないの?
- なんで、せつ?
- 邦題:アナと雪の女王
- 3ヶ月のビハインド問題
- 北米では11月末のサンクスギビングのシーズンに公開
- 日本公開は3ヶ月以上も空いてる
- 前作『シュガー・ラッシュ』のときも同様で、観たばかりのみやおかは興奮して話していたが、イダテンは細部を忘れてて「そんな話だっけ?」と話の熱意が噛み合わなかった
- でもそれから3回観てるし、YouTubeとかで曲を聞いて今でも子供たちが歌って踊ってる
- なのでまだまだイダテン家では興奮が冷めてない
- 北米ではそろそろBD/DVDがリリースされるので店頭に見に行ったらプロモ映像でその場で子供たちが大声で歌い出すくらい
- グッズもバカ売れ
- プレミアついてたり
- 北米でもまだやってる映画館もある
- 時期的にオスカー取ったというのもある
- 北米では11月末のサンクスギビングのシーズンに公開
- めぐみさん:近年観た中で一番心に残る
- 親の立場として
- 自分たち亡き後、子供たちが頑張っている姿に見える
- 親の立場として
- "Do you want to build a snowman?"
- 幼年時代から手袋の封印、両親の死、成長の過程をミュージカル3分で一気に消化
- 本編の背景となるストーリーがぎゅっと凝縮されている
- ドアの手すりの前に立たせることで段階的な背丈の伸び具合も分かりやすい
- 隔たりとしてのドアは子供目線だと特に強い
- ドアを挟んでタイトルフレーズを歌うが、成長後では状況が変わっている
- 最後はお互い座り込んで子供の頃と同じ高さになる
- ハリウッド映画お約束の「同じ視点に戻ってくるが見えている世界が変わっている」手法を、映画全体だけでなくこの小さなサイクルの中でも用いている
- いろいろ詰まっているのに説明的にならず、処理が上手い
- 中盤で騎士の絵を指差すところは"Hang in there, John"に聞こえて誰だろうと思ったら、JohnではなくJoanでジャンヌ・ダルクのことだった(戦う女性、カトリック、異端、犠牲、復権といった要素がテーマに通ずる)
- でもこの曲はカット寸前だったらしい
- これがなかったら成り立たないじゃない?
- redditでどの曲が一番好き?という質問に、監督やプロデューサーなどの主要スタッフが答えたのがこの曲
- カット寸前で短期契約のスタッフもたくさん雇わなければいけなかったけど作って良かったと
- 良かったでしょこのシーン
- ていうか最初の氷を切り出すシーンから泣いてた
- 幼年時代から手袋の封印、両親の死、成長の過程をミュージカル3分で一気に消化
- 悪役視点のお話
- シュガー・ラッシュでも悪役に焦点を当てていたというのもあるけど、現代的なテーマの映画には多い
- 今だとむしろ悪役側に背景が無いということがほとんど無い。その点で言えば駄作とされる『ダイ・ハード/ラスト・デイ』とかは現代でも一時代前の純粋な悪役っぽくて新鮮に感じられるくらいだった
- 本編前に『眠れる森の美女』の魔女を主役にした『マレフィセント』の予告が流れて、それですっかり悪役側の気持ちだった
- まあ眠れる森の美女、観てないんだけどね
- はぁ?!
- ごめんなさいごめんなさいごめんなさい
- だから本編前のミッキー短編『Get a horse』では、悪役がこれでもかと容赦無くいたぶられてて正直見てられないほどつらかった
- むろんそれはクラシックな時代性の再現なんだけど、雪の女王が主役のfrozenでこれを組み合わせるのがきつい
- ミニーちゃんが悪女ビッチすぎる
- マレフィセント→クラシックディズニー→本編という流れ
- シュガー・ラッシュでも悪役に焦点を当てていたというのもあるけど、現代的なテーマの映画には多い
[16:17] ディズニーアニメーションの再定義
- 再定義的な作品
- 従来のディズニーのお約束に正面から丁寧に取り組んでいく姿勢
- そもそも魔法とは、true loveとは、王子とは、キスとは何か?
- 総括すると、ディズニーアニメーションとは何かを再定義している作品
- 歌についても無駄なミュージカルシーンが無い
- "Love is an Open Door"
- 一気に恋に落ちるシーン。ミュージカルらしいわざとらしさを敢えてやっているが、これがないと恋に落ちたという心情が説明できない
- 『007 スカイフォール』もシリーズのお約束を正面から解体し、再構築していく作品
- 観客の世代が新しくなり、制作スタッフもかつて観客としてシリーズを見ていた世代が担うようになると必ず突きつけられる課題
- そういうのをディズニーがやるというのがすごい
- 本編テーマ:愛とはなんだ、という重くてシリアスな題材を正面からやれるのはディズニーならでは
- 例えばこれがピクサーだと想像しがたい
- ディズニーにはプリンセスやミュージカルの積み重ねの歴史がある
- ピクサーが一時期完全にディズニーを追い抜かしたのは、子供向けでマンネリになっていたプリンセスやミュージカル要素を排除して、大人も共感できるような欠落を抱えたキャラクターたちを打ち出したという文脈
- ディズニーらしさを時代の王道に載せ戻してきたのが近作
- 短編Get a horceも本来ピクサー的な実験性があり、いまやそれをディズニーがやっていて勢いがある
- 『Tangled(塔の上のラプンツェル)』で「プリンセス物はもうおしまい」と言っていたように、シュガー・ラッシュでは選挙制、今作でもプリンセスを再定義という流れにある
- 例えばこれがピクサーだと想像しがたい
- ミュージカルの強さ
- magicとは何か
- エルサがなんで持ってるのか、そして何故解けないのか
- 親視点で見ると、子供が生まれ持った障害・ハンディキャップのメタファーにも見える
- エルサの両親と同様に庇ってしまうだろうけど、それでは子供が自立できない
- ハンディキャップ自体が悪いものではなく、周囲への理解を築かないことを問題にしている描き方
- 呪いと魔法は表裏一体
- みやおか的にはディズニー作品を観慣れていないせいか、ディズニーのクラシック要素としてのmagic(の再定義)というもの自体にけっこう新鮮味があった
- アナがDo the magic! と言ってエルサの手から雪がほとばしる。単純に、その映像的な表現だけで『ファンタジア』的にぐっとくるものがある(これも観てないけど)
- 特に映画だと、元来映画映像自体がメリエス的なmagic (illusion)であり、虚構と現実の狭間でマジックが掛かったシーンが立ち現れることを意識することが多いので、キーフレーズ的に強さを感じる
- エルサがなんで持ってるのか、そして何故解けないのか
- ダブル主人公
- イダテン家の4歳児と6歳児を見てきたので、ドアを隔てて引き離されてしまうシーンには格別つらさが感じられた
[37:50] 雪だるまオラフ
- 脚本的な感想
- ミュージカルシーンでドライブしてとにかくアガるが、全体的な印象だと細部で不満もあり、ちょっとだけ中盤にだるさを感じてしまった
- 氷のモンスター(マシュマロ)あたりはちょっと不要じゃない?
- あれはオラフと対になった存在。みんな対になってるお話だから必要
- だったらもう少しオラフとマシュマロの絡みもほしい
- オラフの存在性
- 子供の時の雪だるまが現れるのは、イマジナリーフレンド的でもあり、別れと卒業が予感させられるので切ない
- 雪だるまだからいずれ溶けることも必至で、最初から自己犠牲を体現している存在性
- メタファーあふれるキャラだから、もうちょっとそのへんで話を盛り込んで見せて欲しかった
- どうせ溶けても作り直すのは分かってるんだけど
- 全国のお友達が泣いちゃう!
- ブリッグズの『スノーマン』の絵本を子供にプレゼントしたら、悲しすぎて二度と読んでくれなかった
- 解説(メガネ君)キャラ
- アナがサクリファイスを体現するシーンも子供には何が起こってるのか分からない
- そこでオラフがすかさず「An act of true love!(これぞ『真実の愛の行為』ですゾ!!(メガネをクイッとさせながら))」
- クリストフがやってくるシーンも言葉で丁寧に解説
- 最近のゲームのコンパニオンキャラ(TLoUのエリー、BIのエリザベス)のように、無敵属性で気にかける必要がなく、でも溶ければ死ぬという便利なキャラ
- アナがサクリファイスを体現するシーンも子供には何が起こってるのか分からない
- 藤子F的サクリファイス
- 元々はアンデルセンの『Sneemanden(雪だるま)』という話があるらしい
- 本作は「雪の女王」と「雪だるま」を元にしているとのこと
- 雪だるまなんだけど暖炉にあたることを夢見ていて、最後に暖炉にあたって溶けて死ぬ話
- ちがうよ!
- ちがった
- いつも体の中からキンキンカンカンと音がして暖炉を懐かしく思っている雪だるま。やがて春になって溶けてしまうとそこには暖炉の火かき棒が残り、それを芯にして作られた雪だるまだから暖炉に憧れていたのだと分かるという話
- 叶わない夢を生まれつきハートに抱えてしまっている矛盾性が不条理人生観でシビれる
- frozenのオラフは幼年時代のアナとエルサの愛から作られた存在
- エルサがLet it goを歌うシーンで無意識的にオラフを作り残していって、後から来たアナたちと出会う
[46:15] エルサの境遇
- "Let it go"
- 地面を踏むシーン
- 3回出てくる
- 幼女時代にスケートリンクを作るために
- Let it goで自分の城を作るために
- エンディングで王国の人たちのために
- 妹のため、自分のため、みんなのためと変わっていく
- エンディングのシーンではアナが幼女時代と同じ服を着ている
- まさに王道の原点に立ち戻るシナリオ
- 3回出てくる
- Conceal it. Don't feel it.
- 幼年期にエルサがお父さんから手袋をもらった時の言葉
- キーワード的に何回も出てきて自分を戒める
- ラプンツェルと同様に親の愛が仇になっちゃってるという感じ?
- 仇でもなくて、親の愛として否定はしていない
- 様々な愛
- 親の愛、きょうだい愛、恋愛、まがい物の愛、自己愛
- どれも否定はしていない
- そうした中でエルサを救う真の愛は何か
- 親の庇護を抜けて独立するしか無い
- 庇護の象徴である手袋をエルサに片方取られて、Let it goの過程でもう片方も外すが、そこではまだ理解に至っていない
- ラプンツェル的な話だと親の排除で独立となるが、frozenではあらかじめ親が亡くなっているという状況で自ら獲得していく
- 親の愛、きょうだい愛、恋愛、まがい物の愛、自己愛
[54:30] 原作要素
- カイとゲルダ
- 出てきたの?って思ったが、調べてみると二人とも宮廷の使用人で、戴冠式の日にアナを起こしたり、アナウンスをしたり、凍えたアナをクリストフから受け取ったり、最後に公爵に二度と来んなと言ったりと出番が多かった。
- 中年なので、原作の何十年か後という設定なのか、名前だけ当ててるのか
- ハンスは「鏡」
- 明確な悪役が出てこないからトロールにめぐみさんの憤りが…
- ハンスは悪役でしょ?
- ちがうよ、ハンスは鏡なんだって。だから全部対になってるの
- ああーー、そっか
- アナがハンスに会ったとき、うっとりするとハンスもアナにうっとりする
- “Love is an Open Door” の歌詞も同じ言葉を返すばかり
- ハンスがマシュマロに対峙すると凶暴性を映して戦い、エルサに対峙すると不安を映して同じ目をする
- 暖炉のシーンでの心変わりはアナに裏切られたエルサを映している
- エルサがアナに手袋を取られたのを反映して、ハンスも手袋を取る
- 制作者のブログによると、原作に出てくる鏡というモチーフをどうするかという結果生まれたのがハンス
- 俺もそう思った
- 明確な悪役が出てこないからトロールにめぐみさんの憤りが…
- ハンスとクリストフ
- アンデルセンのフルネームがHans Christian Andersen(ハンス・クリスチャン・アンデルセン)なので、ハンスとクリストフの名前はそこから取って対の存在にしている
- ハンスが13番目の弟でユダのモチーフを表してたりするので、クリストフはキリストがモチーフかと思ったらそうではなかった
- アンデルセンにちょっと詳しければすぐ分かりそうな感じ
- アンデルセンっていったらパン屋さん
[1:06:31] キリスト教倫理
- 日本での受容のされ方
- 文化に無いということ
- 自己犠牲
- 最初に自己犠牲をしたのはエルサ。妹や周りの人のために、自分の感情と自由を押し殺して隠し続けてきた。
- それなのにジンクスジンクス言ってるアナが、姉さんは本当の愛が分かってない、と言ってきてそりゃあ姉さんキレますわ
- だから愛を知らなかったのはアナのほうであり、ハートが凍ってしまう
- 失楽園
- Let it goを歌いながらエルサが出て行くシーン
- 自分だけの自由を求めるのは罪の始まり、というのも文化的に無い
- 日本だと独立するのは良いこととして受け取られそう。
- 日本語吹き替え版だと特に、歌い方とか歌詞とか悲しさとは裏腹の明るい表情というのも相まって、これだけ見ると女性が強く自立するといった違う文脈に感じられる
- "No right, no wrong, no rules for me. I’m free!"というのはサタンのセリフとも呼応する
- 感動的だけど、本来そうあってはいけないと暗示している
- 別に信者じゃなくても「みんな知ってて当たり前」という一本筋が通せるキリスト教文化
- そういう文化じゃないからほんと分からない
- 無償の愛
- まっとうに正しさを定義する時代
- 皆さんのご想像にお任せします、というのではなくテーマに対して映画の中で完全に答えを出している
- 全世界の人間が見る作品でそういうのをぶつけてくるのが勇気ある
- 時代によっては価値観に反逆してひっくり返したりするのが求められる
- キリスト教圏じゃない(受容せず、否定的な)世界ではどうなるんだろう
- いくらtrue loveとか言ってもそれはその文化での正しさでしかない
- 皆さんのご想像にお任せします、というのではなくテーマに対して映画の中で完全に答えを出している
- 正しさを思い出す
- 愛を知れば勝利
- というのが文化的に理解が遠いので、最後の氷解シーンはもうちょっと段階描写が欲しかった
- アナに対してのことは解決したけど、国が凍ってるのは別問題じゃない?
- 雪の女王だと春を迎えることであっさりと立ち消える
- 冬は眠っているだけで死ではない
- Eternalってテーマでもう一曲欲しかった
[1:27:33] 制作話
- 作品自体が制作中止になりそうだった
- シリアスとコメディ
- ちょっと噛み合わせが苦しい気もした
- 基本シリアスなテーマなのでどうしてもそっちに心情が傾いているところでコメディを見るのが辛い
- でもシリアス一辺倒ではダメで、そういうパートが必要だというのもすごく分かる
- 二面性をテーマにしているところからも必要
- つまりエルサの心境で見てるとアナの無理解っぷりにイラッとくるというのに集約される
- アナが持っている明るさがもっと頼もしく見えたら良かった
- 脚本としてのシュガー・ラッシュの良さを改めて語る
- マイノリティを描く映画は多いので、悪役であるラルフを主役にするところまではまあ普通
- そうしたラルフを描いた上で、さらにゲームの不具合、グリッチという存在であるヴァネロペを登場させる
- いくら悪役として疎まれていても存在しなくなればみんなが困るが、不具合はそもそも存在が許されないものであり、マイノリティとしてのシリアス度がより高い
- そういうのって現実の話だと描くのがいろいろ難しい気がする。民族問題とか
- 普通に考えれば、不具合なんて無いほうがいいじゃんって思うはず。それを排除しようって言う王様の話もすごくよく分かる。観客をその視点に立たせてくる
- でもゲームファンだったり、プログラムを組んだ経験のある人なら、制作者の意図したものとは違う挙動をする不具合、バグというものが実は魅力的な要素を生み出すこともあると知っている(大半はダメだけど)
- 現実的な問題意識でもあるし、同時にゲームならではの醍醐味を捉えている。そういうのが描かれていたのがシュガー・ラッシュを非常に評価したいところ
- そこと比べると、frozenは上手く捌いているけどテーマとしては普遍的であり、新規性は薄いのかなって感じる
- 他作品とのリンク
- “For the First Time in Forever”でアナが頬張るチョコレートはシュガー・ラッシュのチョコ
- キャンクラの5色チョコみたいなやつ
- じゃあキャンクラから持ってきたんじゃない?
- 実はラプンツェル(ショートヘア)とユージーンも一瞬だが出てくる
- ファンの間では何故ラプンツェルたちが居るのかという推測がされていたが、あることにより「裏がとれた」という
- frozen制作者のIAmA(本人だけど質問ある?)でのやり取り
- 両親は船に乗ってどこに出かけたのかと聞いたらスタッフがweddingと答えたので、ラプンツェルたちの結婚式へ向かう途中で亡くなったという説が裏付けされた
- ついでにChris(本作と『ターザン』の共同監督)が言うには「両親は難破では死んでなくてジャングルに漂着して男の子を産んだけど、豹に食べられちゃったの…」とジョークも付け加える文脈で話している
- だからラプンツェルたちは両親の死の原因が自分たちの結婚式にあることを知っていて出席していると推測される
- 戴冠式の日は死後から3年経っていて、それはラプンツェル公開から本作までの時間と同じであることにも符合する
- 逆にラプンツェルの作中でも本作の王国Arendelleが素敵なところだと言及している
- ネタがあらかじめ仕込まれてる
- 地理的にはデンマークと公言されてるけど、最初の歌やサウナはフィンランド的
- “For the First Time in Forever”でアナが頬張るチョコレートはシュガー・ラッシュのチョコ
[1:42:00] 表現技術
- やっぱミュージカルすごいね
- ブロードウェイにも話が進んでるらしい
- 音楽の感じは現代的
- ハイスクール・ミュージカルみたいな
- あれ、観たこと無い?
- シリーズ3作目で劇場版となった『ハイスクール・ミュージカル/ザ・ムービー』だけ観た
- クラシックディズニーファンからは「歌謡曲っぽすぎる」という批判もあるらしい
- 音楽もリノベーションしてイダテン的には好感
- 映像表現
- 雪の表現がすごいって言われてたけど、もはやどこがどうすごいとか言及できない
- 地味だけどライティング技術がすごい
- 自然に見せる技術が向上して、自然に見えるからどこがすごいとか言えない
- 雪の物理シミュレーション
- 自然だけどアニメのテイスト
- 実写じゃないし、目もでかい
- 洋服もアニメの動き
- もう自然とか言わないよねああいうの
- もう何が分からないのかも分からない
- でもそこまでお金と人出と時間をかけて作る価値があるもんなんだよなって思いながら観てた
- そこで妥協しちゃうと、いくら歌とお話で盛り上げてもそこまで気持ちが高まらないんじゃないかなと
- ゲームのピコキャスとしてはやはり物理シミュレーションとかの切り口で語りたいけど、でももはやそういうことじゃない
- 「ゲームは○や□だけでも面白くなきゃダメ」って話はもう無いよねって話になる
- 老害批判?
- 普遍的なテーマと信念のテーマ
- Frozenなどはクラシカルな万人が抱えているようなテーマにまっすぐ立ち向かう感じ
- 対して日本の作品だと万人ではないテーマをどんどん先鋭化させていってる感じ
- やっぱり宗教くらい普遍的な一本筋通った価値観が薄いから、観ているファンと制作者の間でどんどん狭く鋭くなっていく印象
- 文化的な共通認識にこたえるのもすごいけど、そこを外すのが良いとされる側面もある
- ゲームだとそれが顕著
- 戦争ゲームを作りまくってたり
- ルール的な発明、新規性がとても重視される
- なのでジャンルが先鋭化していく
- ゲームだとそれが顕著
- これは絶対いいものだ、という価値観
- 信念とはいえ、○や□で表せるはずという姿勢だときつい
- 結論としてやっぱ映像だよ
- 音もね
- ミュージカルってものは映像と音響とストーリーとキャラクターの魅力が全部ひとつになってるからすごく強い
- 音響といえばヒッチコックの『サイコ』
- 映画館でやってたので初めて観た
- 有名なシャワーシーンのキン!キン!キン!ってところがビリビリと体にすごく響いてきて新鮮だった
- 映像よりも物理的な音響によって刺激が与えられる
- YouTubeやビデオで見るのと全然違う体験
- そういうの思いつくのがすごいね
- 思いつくっていうか、悪ノリの域じゃない? 映画館ならここまでやっても許されるっていうか
- ホラーだとおどろおどろしい不気味な怖い音でMP削るって感じだけど、サイコはHPに直接的にダメージを与える系なんだなと思い知った
- ゲームも映画館くらいのところでプレイしたらまた違うのかもね
- でもゲームでそこまで音に気をつけて作れる会社ってそんなに無い
- みんなプレイ環境違うし
- ドルビー対応では作ってる
- 本気で調整までするのが難しい
- 後ろからの音や壁に遮られた音を環境に忠実に鳴らしてもそうは聞こえない
- 『Dead Space』は初めて音を消したくなった
- 怖い音が鳴ると怖い
- プレイヤーキャラが苦しくなった時の呼吸音とかすごくイヤ
- 死体踏みのときの気合い入った声
- 『バイオハザード』を初めてやったとき、ヘッドホンしてプレイするのがオススメみたいなことが書いてあった
- それでプレイしたら超怖くってほんとに辞めたくなった
- あーもう無理無理ってセーブして封印
- 基本無音の洋館で、いきなり犬がガシャーン!
- でもゲームでそこまで音に気をつけて作れる会社ってそんなに無い
[1:58:53] 日本語吹き替え版
- 吹き替え版観てもう一度ピコキャスかな
- 吹き替えは、うちのカミさんが憤って憤ってしょうがない
- 声はすごく素晴らしいの。さすが聖子ちゃん!
- 娘ね。(アナ役:神田沙也加)
- 歌詞がさぁ
- はてブに上がってた記事によると、訳した人が褒められてて自信も持ってた
- 原作者と密なやり取りして意図を聞いてどんなことを伝えたい曲なのか確認して、それから訳したとのこと
- なのに、うちではボロクソに言われてる
- 声はすごく素晴らしいの。さすが聖子ちゃん!
- 吹き替えは、うちのカミさんが憤って憤ってしょうがない
- "For The First Time in Forever"
-
- 同じセリフだけど二人の間で意味合いが変わる
- "It's only for today" → だけど今日だけは/ようやく今日だけは
- "It's agony to wait" → 待つのも辛い/待ちきれない
- 歌の構造としては一番いいところなのに
- 同じセリフだけど二人の間で意味合いが変わる
-
- "Conceal, don't feel"は歌だけでなく映画全体のキーフレーズになっているので、そのへん統一的な翻訳のディレクションが足りなかったんじゃないか
-
- "Let it go"
- 日本語だと「ありのままの」になってて自己肯定に聞こえてしまう。英語だと諦めの境地のニュアンス
- 「自分を好きになって」「自分を信じて」
- 誰よりも自分を信じられないエルサの心境とは食い違う
- "The cold never bothered me anyway" → 「少しも寒くないわ」
- 寒くないということを言いたいわけじゃない
- 寒さが自分とともにあり、それがもう感じられなくなってしまった
- ビートルズの"Let it be"とか、Let という言葉自体が日本語には訳しづらい感じがする
- Oasis "Let There Be Love"
- Eric Clapton "Let It Grow"
- 難しいのは分かるし俺に訳せって言われたら困るけど…
- じゃあ代案出せよって炎上したら反論できないけど、でも違うなあって感じちゃう
- それくらい良かった、思い入れが強いということ
- じゃあ代案出せよって炎上したら反論できないけど、でも違うなあって感じちゃう
[2:13:40] 申し訳程度にゲームの話題
- Far Cry 3やった
- 面白いね
- まあ普通におもしろい
- タイタンをフォールしてないけど、ダークはソウルした
- は?
- (『タイタンフォール』は届いてないけど『ダークソウル2』は届いた)
- World of Tanks
- Xbox 360にも来てた
- あれはぁ〜〜
- なにその蔑んだ目は
- 動画で見たけど、いやもう全然別ゲーでしょ
- プレイにとても重要な情報であるマップがGTAみたいなミニマップになってて、全体マップはいちいち開かないといけない
- まじありえない
- でもサーバー違うでしょ
- もちろん。PC版と同じサーバーで対戦したら一瞬で撃ち殺されるはず
- PC版だとマップ見て自分が見えてる範囲と相手から見えてる範囲を考えて位置取りしていくという繊細な戦術が要求される
- Xbox版はそこは割り切ってマップ情報を減らすことで、アーケードライクに出たとこ勝負という感じの調整かなと思う
- RTSとかああいうゲームってメインの画面よりマップだけ見てればいいというくらい
- Alienware
- 詐欺師、偽善者
- そういやFrozenでクリストフがサウナ店主を詐欺師呼ばわりしてたけど、イダテンさんが初めて覚えた英単語って詐欺師とか言ってなかったっけ?
- 中学生なのに偽善者 hypocrite(ヒポクリット)って単語を覚えてたって話だよ
- 作中の詐欺師は crook でした
[2:23:50] 次回
追記
今日マチ子さんの描くFrozenが面白かった
アナと雪の女王(FROZEN) 昨日は彼氏 今日はべつの男友達と雪のかたまりをつれてきた pic.twitter.com/VkPZUHglfq
— 今日マチ子 kyo machiko (@machikomemo) 2014, 3月 17
アナと雪の女王(FROZEN)ふたりで学校にいくところ pic.twitter.com/SMnM8R6qNC
— 今日マチ子 kyo machiko (@machikomemo) 2014, 3月 14